今回はこれまで解説してきた金型の熱損失について応用問題を計算練習してみましょう。

 【問題】
 横型射出成形機に使用するプラスチック射出成形金型(2プレート構造。コールドランナー方式)において、射出成形時に発生する熱損失を計算せよ。
 ただし、モールドベースの材質は、S55Cとし、金型の温度調節方式は水冷とし水温の設定は55℃とする。金型の側面積の合計は、2250cm2とする。また、取付板の面積は0.05m2とし、断熱板は使用しない。室温は25℃とする。

 【計算例】

(1)対流損失
対流熱伝達率=8kcal/m2h℃と想定し、

QCV
=0.2250×8×(55-25)
 
=54(kcal/h)

(2)輻射損失
輻射率=0.5と想定し、

Qrd
=0.2250×0.5×4.88×(((273+55)/100)4-((273+25)/100)4 )
 
=20.24(kcal/h)

(3)電熱損失

Qtr1
=0.05×86×(55-25)
 
=129(kcal/h)

可動側取付板と固定側取付板があるので2倍して、

Qtr
=129×2
 
=258(kcal/h)

よって、金型の総合熱損失Qは、

Q
=QCV+Qrd+Qtr
 
=54+129+258

となる。