今回は、先回紹介した金型の側面からの自然対流により放出される熱量の計算例です。

【 問題 】

 横型射出成形機に取り付けられたモールドベース(幅500mm×長さ400mm×厚さ230mm)から大気中へ自然対流により放出される熱量QCVはいくらになるか?
 ただし、金型の温度調節は水冷とし、冷却水の設定温度は60℃とし、室温は25℃とする。

【 計算例 】

 まず、計算式は下記を使用する。

QCV=As・hs・(θTM-θA)

QCV
:金型表面より大気中へ自然対流により放出される熱量(kcal/h)
As
:金型の側面表面積(プラテン接触部面積を除く)(m2)
hs
:空気の対流による熱伝達率(kcal/m2 h℃)
 7~8kcal/m2 h℃
θTM
:金型の温度調節媒体温度(℃)
θA
:周囲の環境温度(℃)

 ここで、 Asを求める。

As
=(0.5×0.23)×2+(0.4×0.23)×2
 
=0.414(m2)

 これを計算式へ代入すれば、

QCV
=As・hs・(θTM-θA)
 
=0.414×8×(60-25)
 
=115.9(kcal/h)

 したがって、この金型から自然対流により115.9(kcal/h)の熱が放出されると考えられる。