金型の温度をコントロールするためには、100℃以下の場合には、冷媒として水を使用することが一般的です。冷却水は、温度調節器の循環ポンプによって温度を制御された水が、金型内に備えられた冷却水穴の中を循環しながら、金型の温度を熱伝達や輻射によって温度を安定化させます。

 冷却水の循環の様子は、通常は金型の外部からは見ることができません(金型が透明であったならば見ることはできますが・・・)。実際には冷却水の流れ方は流体力学的には、「層流」と「乱流」という2通りのパターンが存在します。

 金型の温度制御を効率的に行うためには、冷却水の状態は「乱流」であることが望ましい状態です。  「乱流」となる状態は、流体の動粘性係数、穴の直径、流速によって決まる「レイノルズ数」という指標によって概略想定が可能になります。
 水に限定して考えるならば、冷却水を乱流にするためには、ある流速以上の速さで水を流してやることで実現ができます。
 つまり、金型の冷却水穴の直径が決まれば、乱流にするためには循環ポンプから供給される流量を、一定以上の値で供給すればよいということになります。
 この場合、水温によって動粘性係数が異なってきますので、水温によっても流量を変化させる必要があります。

 以下に乱流粋の指標となるデータを【表】として示します。

【表】冷却水の乱流域限界流量(L/min)

  冷却穴直径(mm)
水温(℃) 6 8 10 14
20 0.99 1.32 1.62 2.3
40 0.65 0.84 1.08 1.5
60 0.48 0.63 0.80 1.1
80 0.36 0.48 0.47 0.83
100 0.37 0.48 0.47 0.83