ランナーは、スプルーから成形品まで、溶融樹脂を流すための流路です。ランナーの断面形状は、成形品の大きさや樹脂の種類、想定される成形条件などによって選択がなされます。
 今回は、ランナーの断面形状を選択するための基本的な基準を解説します。

 【図】には、代表的なランナーの断面形状を紹介しています。

【図】代表的なランナーの断面形状

 ランナーは、以下の3タイプから選択されます。

1)
可動側に彫るタイプ
2)
固定側に彫るタイプ
3)
可動側・固定側の双方に彫るタイプ

 これらの選択は、成形品形状による制約や金型分割位置等により適宜なされます。

 図に示す印は、◎:最適、 ○:適当、 ×:不適当 を意味します。

 ランナーの重要な役割は、溶融樹脂を圧力損出が少ない状態で流すことにあります。必要以上に体積の大きなランナーは、スクラップを増やし、材料コストの悪化、成形サイクルの長期化、廃棄物の増大など悪い影響をもたらしてしまいます。

 ランナーの効率を示す指標としては、断面形状における内接円直径面積が挙げられます。  内接円の面積が大きいほど、熱い樹脂が流れる面積が広く、従って平易に溶融樹脂が流動することができます。

 したがいまして、円形断面にランナーが最も理想的です。しかし、可動側・固定側双方にランナーを彫り込まねばならないので、金型加工コストは高くなってしまいます。  これらの不具合を解決するためには、台形形状断面や半円をさらに食い込ませた形状の断面が採用されています。

 ランナーの側面には、金型からの離型をよくするために、角度を設けた方が好都合です。  また、ランナーの内面は、ゴム砥石やラッピングで滑らかな面に磨き仕上げをするようにして、圧力損出を防ぐようにします。