ドリル研削機
切れ味が落ちたドリル刃先を研削し、切れ味を取り戻すための機械です。
特長
- ハイスや超硬ドリルは、刃先が摩耗して切れ味が落ちるとグラインダーなどで研削すれば回復しますが、かなりの熟練を必要とするため、ドリル研削機を使うことで誰でも安定したドリルの研削が可能になります。
- 一般的にドリル研削機はコンパクトなものが多く、小スペースで使用可能です。
【注意事項】
一般的なドリルの先端は、横から見ると切削抵抗の少ない118~120度になっています。先端のシンニングの中心がずれると、真っ直ぐ穴があきません。またはドリルが折れますので、ドリル研削機でシンニングのタイプに合わせて加工してください。
長寿命の砥石が必要な場合
ハイス用であれば、ボラゾン(CBN)ホイール、超硬用であれば、ダイヤモンドホイールなどがあります。
項目 \ 種類
|
山形ドリル
|
ろうそくドリル
|
一文字ドリル
|
面取ドリル
|
---|---|---|---|---|
形状 | ||||
先端角度 | ハイス118° 超硬130° | -5°~-10° | 0°(180°) | 90° |
用途 | 通常の穴あけ | 薄板(1mm以下) | 座ぐり | 面取 |
シンニングとは
心厚部の切れ刃を形成する研磨のことです。チゼル部分の心厚だけを少し落とし、負のすくい角として切れ刃を形成します。シンニングを行うことで主に食い付き性が向上し切削抵抗を軽減できるため、穴あけ効率があがります。
形状
|
X形 | XR形 | S形 | N形 |
---|---|---|---|---|
特長 | スラスト荷重が大幅に減少し食い付き性が向上する。比較的心厚が大きい場合に有効。 | X形に比べやや食い付き性に劣るが切れ刃強度が高く、被削材適用範囲が広い。長寿命。 | 研削が容易であり、一般的に多い。 | 比較的心厚が大きい場合に有効。 |
主な用途 | 一般加工、深穴加工 | 一般加工、ステンレス鋼加工 | 鋼、鋳鉄、非鉄金属の一般加工 | 深穴加工 |
ここポイント!
- 研削するドリルの研削範囲を確認してください。
- 研削するドリルの先端角度を確認してください。
- 研削するドリルのシンニング形状を確認してください。
- ドリルの使用目的を確認してください。
ココミテvol.2より参考