金型の価値(Value)は、「品質(Quality)」と「納期(Delivery)」と「価格(Cost)」の3要素によって決定されます。
この中で、Costは、初期費用(イニシャルコスト)と、維持管理費用(ランニングコスト)から成り立っています。
さらに、初期費用は、下記のような原価構成をしているのが一般的です。
1.原材料費
鋼材、金属材料等の原材料購入費。
2.標準部品購入費
エジェクタピン、スプルーブッシュ等の標準部品の購入費。
3モールドベース購入費
モールドベース及び付属部品、追加工等の購入費。
4.金型設計費
金型の設計にかかる費用。
5.プログラム作成費
NCプログラム作成にかかる費用。
6.機械加工費
切削加工、研削加工、放電加工等の機械加工にかかる費用。
7.表面処理費
めっき、PVDコーティング、エッチング、ブラスト等にかかる費用。
8.仕上げ・組み立て費
磨き、仕上げ、組み立て、調整にかかる費用。
9.試作費
プラスチック材料費等の射出成形試作にかかる費用。
10.測定費
金型部品や成形品の寸法測定にかかる費用。
11.梱包・輸送費
金型の梱包や輸送にかかる費用。
12.不具合調整費
設計ミスや機械加工ミスを修正するための費用。
13.取扱説明書作成費
金型の取扱説明書や付属書類を作成する費用。
14.純利益
金型製作企業が得る利益。
15.租税負担費用
法人税、消費税、個人事業税、固定資産税等。
さらに、賃率(¥/時間)を決定するためには、以下の経費を一定期間で積算して平準化して、考慮をします。
- 従業員給料
- 従業員賞与
- 従業員社会保険料
- 従業員退職金積み立て
- 賃金昇給負担
- 機械設備原価償却費
- 電気料
- 水道光熱費
- 研究開発費
- 地代家賃
- 損害保険料
- 旅費交通費
- 消耗品費
- 接待交際費
- 借入金利子負担