ばねの両端固定法は、ばねの挙動安定性を得るために重要です。圧縮コイルばね、引張りコイルばねともに、ばねの両端部での好ましい固定方法があります。ここでは、両ばねの固定方法とその特徴を解説します。
(1)圧縮コイルばねの固定方法
圧縮コイルばねの両端固定方法は、ばねの保持状態の自由度や座屈回避、荷重点のズレ防止などの観点から、下のような固定方法(【図1】)が採用されます。なお、中央の(b)両端固定方法は、製造の容易さの点から、ミスミ:コイルスプリングワッシャ(SPGCCなど)を利用するか、ガイド穴を両端に持たせ、そこにばねを落とし込んで保持する方式が一般的です。
(2)引張りコイルばねの固定方法
引張りコイルばねは両端部に色々な形のフックがあります。a)は最も標準の形状、b)、c)の特徴は次の内容です。
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a)丸フックの場合は、ミスミ:引張りばね用ポスト(ASPO、ASPLなど)を利用すると調整が簡単です。(【写真1】) |