配管
- 工場レベルやフロアー単位での配管径の設計は、現在のみならず将来の需要予測を想定して選定します。また、長年使用すると管の内壁にスケールやちりが付着するため、流量効率が低下する傾向になります。このようなことから、一般には現状の必要規模に対する配管径よりひとまわり大きな管径が採用されます。 おおよそ、管径をひとまわり大きくすると、気体流量は約3倍流れることに対して、管の材料費増加率は約50%です。このため大きな管径の選択が一般には有益といえます。 管径の設計のポイントは、全配管系を配送管系と操作管系の2グループに分け、次の項目について設計・選定することです。 圧送する空気量 空気圧機器で使用する最高使用空気圧力 配管の長さ 配管中の継ぎ手類とその数 配送管系と操作管系の設計について、それぞれ解説します。
- 生産工場では、空気圧エネルギーは無償(タダ)のように受け止められがちで、そのために空気圧システムの配管設置は意外に手抜きの状態にあるようです。しかし空気圧配送管システムの設計の良し悪しにより、供給される空気質や空気圧力ロスなどは大きな影響を受け、工場レベルでの機械類の稼動不安定に繋がることがあります。ここでは空気圧システムの配送管設計について、2回に分けて解説します。 (1)配送管の設計 (1)工場レベルやフロアー単位の配送管設計の基本 一般的工場でのフロアー単位用配送管には、下記の特徴を持つ「ループ方式」(【図1】参照)が採用されます。