[2023/3/1公開]
線くぐりとは
線くぐりとは、ワイヤーを放す過程で線が乱れたり、線に結びができることにより線が上手く繰り出されない状態のことです。
おもな原因は、機械の設置時、機械が緊急停止した際のテンションのゆるみ、保管時が考えられます。
本項では、対策と解消方法をご紹介します。
線くぐりを防ぐ方法
線くぐりが起こりやすいタイミングとして、ワイヤーを解く際とワイヤーを一時保管する際が挙げられます。これらの場合に線くぐりを防ぐための方法をご紹介いたします。
【商品到着後、ワイヤーを解く際】
① 包装箱から電極線製品を取り、ボビンが破損しているかどうかを検査してください。
② 検査後、電極線製品の圧縮フィルムを外してください。
③ はさみで防塵紙を切り外してください。この際、ワイヤーを切らないようにご注意ください。
④ 手でワイヤー表面を触らないように気を付けて防塵紙を外してください。
⑤ 手でワイヤー表面に触らないようにして、線端固定用の透明テープを剥がしてください。
⑥ 線端を線通し穴から通してワイヤー
を固定してください。
⑦ 使用時には線端を解き、しっかりと
ワイヤーを引いて機械に搭載してください。
【一部使用済みのワイヤーを保管する際】
① まず線端をしっかりと引き、線通し
穴の縁まで伸ばしてください。
② 線端部分を線通し穴に2回通してください。穴に通した後、線端をしっかりと引いてください。
③ 透明テープで線端をボビンの側面に
貼って固定してください。
④ ワイヤーが空気に接触しないように、ラップまたは保護膜で密封してください。
⑤ 運搬時にワイヤーが損傷することを防ぐため、周りは緩衝材でしっかりと塞ぎ包装箱に入れてください。
⑥ 箱詰め完成後、箱を封じて保管
してください。
線くぐりの解消方法
① 絡み合ったワイヤーを持ち上げ、はさみで切ってください。
その際、下の部分のワイヤーを切らないようにご注意ください。
② ①で分断されたワイヤーを取り除いてください。
残る線端が一本になり、絡みがとれたことを確認してから再使用ください。
よくある質問
質問 | 回答 |
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線径にばらつきが見られるのですが、公差内でしょうか。 | ミスミでは線径の許容公差を±0.002と定めております。お手持ちの計測器で公差範囲外の商品がございましたら、検査いたしますのでお申し付けください。なお、その際に測定いただいた計測器をお伺いさせていただく場合がございます。 問い合わせ先は以下のフォームよりお問い合わせください。 > Webお問い合わせフォーム |
ミスミのワイヤー電極線の硬度を教えてください。 | ワイヤー電極線は一般的に引張強度によって軟線と硬線の2種類に分けられます。 ワークの角度が7°~10°以下の場合は硬線が推奨され、7°以上の場合は軟線が推奨されております。ミスミのワイヤー電極線はすべて硬線です。 |