オフィスや工場内にて、通信が途切れるなどのトラブルが生じることがある。原因がイーサネットケーブルやコネクタの場合、普段何気なく使用しているだけに、気付くのが遅れ復旧に時間を要することが多い。だからこそ工場環境に適したケーブルを選ぶことはとても重要である。ここではスマートファクトリーでケーブル起因で生じるトラブル事例や対策方法について紹介する。
ケーブルで生じるトラブルの大半はコネクタが原因
典型的な工場環境は過酷なものである。油や溶剤などの石油製品、腐食性薬品、温度にさらされる。ケーブルは、工場内で日常的に移動される。配線にとって過酷なだけでなく、コネクタにとっても過酷である。過酷な環境で、電話の大型モジュラージャックに似ている、一般的なRJ45コネクタを使用することを想像してみてほしい。このような環境では、コネクタが外側に引っ張られないように固定するプラスチックのツメが劣化する。ITの用途で使用する場合、コネクタのツメを紫外線に過度に露出したり、コネクタが経年変化したりすると、新しいコンピュータを設置するときや機器を移動させる際に、ケーブルの破損につながることがある。ツメが完全に割れたり、ツメのばねが弱くなったりすると、LANケーブルとコンピュータまたは他のオフィス機器との接続が切断される場合があるので注意が必要である。
MISUMI USA Mech Lab内記事「Bulky Cables Have Their Place in Smart Factories」より参考