Question
ねじ切りカッターの導入メリットや使い方についての基本を教えてほしい
タップに代わるねじ穴加工用工具として「ねじ切りカッター」を紹介されました。
これまでタップでのねじ穴加工を行ってきたため、ねじ切りカッターの使い方や、どのようなメリットがあるのか、といった点について教えてください。
Answer
ねじ切りカッターの導入メリット
タップは前工程であけた下穴に、おねじを差し込むように1回転あたりねじピッチだけを送り、めねじ加工をする工具です。量産に適していますが、その反面トラブルも多くあります。高品質、安定加工、トラブル時の対処にメリットがあるねじ切りカッターの導入メリットと加工例を以下に記載していますのでご参照ください。
- (1)
- 高精度・高品質なねじ穴の加工が可能
タップによるねじ切削は、下穴の精度でねじの精度・面粗度が低下するケースが多くあります。ねじ切りカッターでは、(1)切りくず排出空間を大きく確保できる、(2)ミーリング加工である などの理由から、高精度・高面粗度のねじ穴加工が可能です。 - (2)
- ねじ穴加工の安定化と合理化
従来から多く用いられているタップは、切削時に発生する欠損などによるトラブルが懸念されますが、ねじ切りカッターは、上記(1)で述べた工具特性により安定した切削が可能です。ドリルで加工した下穴への面取りとねじ切削が同一工具で可能になるなどの合理化も期待できます。 - (3)
- 万一折損トラブルが発生しても除去が容易
タップでのねじ穴加工で最も問題になるのが、折損時の除去作業です。ねじ切りカッターでは、万一折損トラブルが発生しても、簡単に処理することが可能です。
ねじ切りカッター使用のプログラム例
工具型番:TAC-CTM-M6-1
呼び径×ピッチ | M6×1 |
---|---|
外径 D | 4.5 |
切削速度(m/min) | 150 |
一刃あたりの送り(mm) | 0.04 |
回転速度(min-1) | 10610 |
加工深さ | 12 |
被削材 | S45C |