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製造現場のためのリニアガイド総合情報

リニアガイドとは

リニアガイドは、直訳すると「直動案内」となります。レールの方向に滑らかでガタ無く運動させるための機械部品であり、レールは1本でも可能ですが2本の方が正確なガイドができます。ベアリングと同様に球を使うのは、ころがり運動が滑らかで摩擦が少ないことを利用するためです。

使い方はその名の通り、ガイド(案内)です。リニアガイド自体は推進力を持たないので、
・リニアガイド+ボールネジとモーター
・リニアガイド+シリンダー

などで推力や位置決めを与えてやることで、旋盤や研削盤などから供給装置、検査機など多くに使われています。

リニアガイドとは

各社の呼び名

リニアガイドは、いろいろなメーカーが生産しています。
メーカー毎に呼び名が違っていますが、基本的な原理は同じです。
おもなメーカーの呼び名と特長、名称の違う部品(抜粋)を紹介します。

メーカー
呼び名
特長
潤滑ユニット名称
ミスミ
位置決めのしやすいノック穴付きやショート・ロングブロックなど用途に応じた選択肢に対応
MX
ミスミ C-VALUE
通常品同等の品質で価格を抑えたラインナップ
-
THK
直線レールに加えクロスガイドやRガイドなど種類が豊富
QZ
NSK
NSKリニアガイド
独自のオフセットゴシックアーチ溝の採用で、高い静的負荷容量(耐衝撃性)の実現
NSK K1
IKO
リニアウェイ
潤滑部品Cルーブにより、長期間の潤滑性能の維持が可能
Cルーブ
SBC
リニアレールシステム
-
MF
TSK
LMBガイド
-
-

種類と各部の名称

リニアガイドは、大きく分けると以下の2種類に分類できます。

  • ミニチュアタイプミニチュアタイプ
  • 中・重荷重タイプ中・重荷重タイプ
  • ●リニアガイドは精密研削加工された転動面を銅球が転がり、樹脂製のリターンキャップにより循環させています。
  • ●サイドシールは外部からブロック内部への異物侵入を防ぎます。
  • ●ミニチュアタイプは軌道面と4点で接触する銅球を2条列に配置した構造です。
  • ●中・重荷重タイプは軌道面と2点で接触する銅球を4条列に配置した構造です。
  • ●ブロックに作用する4方向(ラジアル方向、逆ラジアル方向、横方向)に対して同一の定格荷重になります。あらゆる姿勢でご使用することが可能です。
  • ●ミスミのリニアガイドはブロックとレールのセット品としてラジアルすきま(予圧)と精度を保証しております。必ずブロックとレールをセットでご使用ください。

■使用上の注意点ミスミのリニアガイドはブロックをレールから外しても、保持器が装着されていますのでボールは脱落しません。ただし、急激な速度でレールからブロックを外したり、レールを斜めに挿入するとボールが脱落する場合があります。ブロックの取り外し、取り付けは、十分慎重に行ってください。

使用上の注意点

上記に加え、以下のような種類も多数存在するため、用途に適した部品を選択してください。

項目
種類
特徴
レール
標準
-
ワイド
同モーメントで組み付け高さを抑えたいとき
ブロック(幅)
標準
-
ワイド
ボルトサイズが大きくなるため締結強度UP
ブロック(長さ)
標準
-
ショート
スペースが狭いときに便利
ロング・超ロング
標準2個密着使いより安くて組み立ても楽になる
ノック穴(位置決め穴)
あり
ノック穴を利用し、位置決めが可能
なし
プレートに段差を設け位置決めする
樹脂リテーナ
あり
ボール同士の接触がなく、低騒音
なし
ボールの数が多いため剛性が高い
その他特殊仕様 耐熱用・防塵用・防錆用・耐食用・クリーンルーム用・潤滑ユニット付き 等

各リニアガイドの特長

リニアガイド
の種類
ミニチュアリニアガイド 中重荷重用リニアガイド ボールスライドガイド クロスローラーガイド クロスローラーテーブル
ミニチュアリニアガイド 中重荷重用リニアガイド ボールスライドガイド クロスローラーガイド クロスローラーテーブル
運動の種類 無限直線運動 無限直線運動 有限直線運動 有限直線運動 有限直線運動
転動体 ボール ボール ボール 円筒コロ 円筒コロ
負荷能力 軽~中荷重 中~超極重荷重 軽~中荷重 中荷重 中荷重
剛性

リニアブッシュとの違い

リニアガイド

ボールがレールと面で接触
ボールの転がる転動溝があり、接触面積が広いため、許容荷重が大きくなります。そのため、荷重を受けながら運動させることが可能です。

リニアガイド

リニアブッシュ

ボールがシャフトと点で接触
転動溝がないため、接触面積が狭く、許容荷重が小さくなります。
そのため、荷重を受けながらの運動には不向きです。

リニアブッシュ

ボール転動溝の効果

リニアガイドはボールの接触面積が大きいため、小さくても大きな荷重が受けられる。

リニアブッシュからリニアガイドへ

リニアブッシュ

ボールスプライン
シャフトに溝を設ける

リニアガイド
シャフトから角型レール形状へ

すべり案内と転がり案内の違い

すべり案内
すべり案内は、すべり摩擦だけが生ずる軸受であり、一般的には軸を面で支持し、その面と軸とが相対的にすべり運動をします。
転がり案内
転がり案内は、保持器と軸との間にボールまたはローラーがあり、ころがり運動によって作動します。
転がり案内
ボール(またはころ)が摺動するのですきまなく、軽く動作する。
すべり案内
すきまがあるので、ガタが生じる。すきまをなくすと、動かなくなる。

すべり案内と転がり案内の特性比較

 
転がり案内
すべり案内
構造 ・複雑 ・簡単
摩擦 ・小さい(特に起動時) ・大きい(特に起動時)
寿命 ・予測可能 ・予測困難
速度 ・低~高速の広い範囲に使用可能 ・超低速・高速には不向き
剛性 ・一般的に高い
・予圧によりすきまなし
・予測容易
・一定方向荷重には高い
・すきまあり
・予測困難
保守・信頼性 ・簡単な保守により長寿命 ・案内面の劣化による精度低下が大きい

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