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Vol. 3 高付加価値の提供によりコスト意識強化(フルハートジャパン様)

代表取締役 國廣さま(右)、技術部 入月さま(左)

代表取締役 國廣さま(右)、技術部 入月さま(左)

課題

少量多品種生産体制における付加価値の付け方とコストの最適化

取り組み

1.低コストな試作や進行管理などソリューション提案型のコンサルティング契約の導入
2.作図時間短縮などの作業効率化や部品ごとの調達ルート選定

効果

1.強みを活かした高付加価値の提供
2.コスト意識、部門間の情報連携意識の醸成

「試作開発・受託製造をお客さま目線でコンサルティング

本日はありがとうございます。まずは事業について教えていただけますでしょうか。

國廣さま:当社は1968年の創業以来、各種産業用コンピュータ制御機器の設計・製造を通じ、お客さまへ「想いと感動」を提供してまいりました。試作開発や受託製造も請け負っており、部品1つから、構成物であるアッセンブリー、最終的なプロダクトに至るまで、あらゆるニーズにお応えする設計・加工・組立のソリューションを提供し、お客さまの「想い」を実現しています。
少量多品種生産を行うことが多く、お客さまと一緒に装置を開発しています。ご要望をお伺いしながら、お客さまの立場に立って「どこを制御するのが、一番低コストで自動化・省力化につながるのだろうか」と考え、要件定義や仕様を提案するなどしています。

お客さま一社一社と向き合うことは、非常に時間のかかることだと思います。

國廣さま:仰る通りです。そのため、私たちの作業やアウトプットに対しどこで付加価値をつけてお金をいただくかは悩ましい問題で、見積もり作業などもそのひとつです。私たちにはミスミさんのように、金額や納期の書いているカタログなんてありません。そのため、気軽に「見積もりがほしい」と言われることが多いのですが、仕様書や見積もりを作るのにも時間がかかるし、その中にはソリューションも含まれます。本来であれば有償化するべきものだと考えることもありますが、他社との競争の中で無償化せざるを得ない。
そのため、当社では最近コンサルティング契約形態を始めました。まずはお客さまの開発要望を聞き、低コストを重視した試作方法や量産までの一番早い進行方法など、私たちの持つ技術も組み合わせてご提案をしています。

受託製造されているマンションのキーボックス

受託製造されているマンションのキーボックス

見積もり作業にも価値をつけて対価を得られるよう仕組み化されたのですね。

國廣さま:それでも「見積もりを簡単に作って」という要望をすべて解消できるわけではありませんけどね。そんなとき、ミスミさんのカタログ上で「価格が見える化」されていることはありがたいなと感じています。依頼してくるお客さまと私たちの頭の中にもミスミさんの価格表が共通認識としてあるので、1つのベンチマークとして活用させてもらっています。

ミスミを使うのが本当にベストな選択か

当社のサービスは株式会社フルハートジャパンでどのように活用いただいていますか。

入月さま:基本的にミスミさんで検索して発注することが多く、もしヒットしないものがあれば個別に見積・発注します。ミスミさんのECサイトからはさまざまなCADデータも取得できるので、作図の時間短縮にもつながっています。
例えば、新規の案件が入ると営業担当者と技術者が一緒になってお客さまにヒアリングし、装置全体の外観図や図案を作成するのですが、その際に1から設計するのではなく、置き換えられるものはミスミさんのECサイトにあるCADデータを使用しています。設計時間が短縮され、素早く提案できることにもつながり非常に助かっています。

ECサイトからダウンロードした3DCADデータと部品表

ECサイトからダウンロードした3DCADデータと部品表

設計段階から発注まで、複数のサービスをご利用いただきありがとうございます。

國廣さま:やはり効率的な設計を求めていくときに、ミスミさんは必要な存在です。ただ、ミスミさんを基本に検索すると結局そのままミスミさんで発注しちゃうでしょ。技術者は時間がないから、作図の手間や工数を考えるとミスミさんで全部完結させるのが速いって思っちゃう。でも、スポットや短期だけの目線ではなく、会社として長期的あるいは全体を通じて考えたときに、部品を共通化して繰り返し発注するようにすれば、地場の加工業者の方が実は安く調達できることがあります。
同時に、用途をきちんと理解して発注することも肝となります。品質や精度と値段は必ず相互関係にあります。ミスミさんの部品は汎用品として、強みを持つ部品メーカーへはより条件の厳しい部品を発注し、適切な部品を調達しなければなりません。
このように効率だけを追い求めるのではなく、全体を俯瞰し、コストも含めて最適化を考えることは忘れず意識してほしいですね。

仰るように部品調達の最適化を図るために、コスト意識は非常に重要ですね。

國廣さま:コスト意識を強化するには部門間の情報連携は大切であり、一方で課題にも感じています。個人レベルで整合性を取るのではなく、チーム、会社全体で共有を図っていかなければならない。これは技術やノウハウの部分も同じです。幹部を始めたとした社員が経営者視点を一層意識することが、ムダの削減・時間短縮へとつながっていくと思います。

他に当社のサービスをご利用になる中で感じられる課題や改善点はありますか。

入月さま:実務的なことにはなりますが、私は先ほどお伝えした通りCADデータのダウンロードを利用することが多いです。その際に、ダウンロードしたデータのファイル名と実際の商品名や型式が異なっていたり、略称になっていたりすることがあります。CADデータのファイル名が部品表に紐づくので、ダウンロード時にきちんとチェックしないと発注ミスにつながってしまう。そういった細かい手間がなくなれば良いと思います。

設計中の様子

設計中の様子

異なる付加価値を持って製造業を盛り上げる共創を

これから力を入れ取り組んでいきたいことは。

國廣さま:私たちは「お客さまの痒いところに手が届く、高付加価値の提供」を目指して取り組みを進めています。そのためには、購買担当者や開発者一人ひとりがどのように製作したらお客さまのゴールにベストプランであるかを考え、ソリューション提供できる企業へ成長していく必要があります。例えば、購買部門がただ言われた通り発注するだけに留まらず、なぜこの部品が必要なのかを理解していれば、急に部品が手に入らない事態があっても代替品を素早く探すことができます。社員一人ひとりがお客さまのゴールを意識した仕事ができるよう、技術や能力を磨く教育を行っていきます。
また、限られたリソースで顧客ニーズに応えるには、中小企業同士の間でリソースの補完や貸し借りがスムーズに行える連携も必要だと実感しています。各社のリソースや得意分野となる技術力を掛け合わせることで、大手の開発部門を凌ぐパワーを発揮しグローバルでの開発を牽引していきたいです。

最後に当社へのメッセージをお願いいたします。

國廣さま:ミスミさんを利用することで、効率的な作業で時間短縮にもつながって、安価に設計開発ができるようになっていますので、当社としても商品やサービス、機能拡充をどんどん推し進めてほしいと感じています。私たちも自社としての強みを持っていますので、餅は餅屋として、私たちが提供できる価値とミスミさんの価値を組み合わせて、製造業を盛り上げる共創ができると素晴らしいですね。

■お客さま情報

社名
株式会社フルハートジャパン
取締役会長
國廣紀彦
代表取締役
國廣愛彦
創業
1968年11月
資本金
1,000万円
業務内容
電子機器、制御システムの設計製造 / 計測、自動制御システムのソフトウェア開発 各種プリント基板実装 / メカトロ装置組立 / 計装配管
従業員
68名
Webサイト
https://www.fullheart.co.jp/

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