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Vol. 1 社員の技術力向上で製作段取り時間削減(東京千曲化成様)

代表取締役社長 坂本様(右)、品質管理課・生産管理課主任 木内様(左)

代表取締役社長 坂本様(右)、品質管理課・生産管理課主任 木内様(左)

課題

多品種少量生産で利益を出すための「段取り時間削減、量産時間創出」

取り組み

1.独自の生産管理方式
2.プラスチック成形技能士の資格取得奨励など社員教育充実

効果

1.2005年から寸法不良品の混入率ゼロ継続
2.社員の技術力向上で段取り時間短縮

「衆智創造」を掲げ、高品質な多品種少量生産を実現

本日はありがとうございます。まずは事業概要について教えていただけますでしょうか。

坂本さま:私たちは精密プラスチック部品メーカーとして高品質で高精度な樹脂製品を提供しており、ハードディスクの軸受部品など小さくて繊細な製品を手がけています。多品種少量生産に対応した精密成形部品の金型製作から成形品の量産まで行っていまして、普段はOA部品や電子部品を取り扱っています。
経営理念には「衆智創造」を掲げており、ミスミさんや加工・材料メーカー、検査のパートさんなど含めて、「みんなで問題意識をもって、ものを作りましょう」と支え合ってきた文化があります。大手の成型機メーカーさんからは「成型機にこんなものを着けてみようと思うけど、千曲さんどう思う?」と相談してもらうなど、関係する方々とは非常にいい関係を築かせてもらっています。

時間創出に向け、職種を問わず「段取り」短縮へ

株式会社東京千曲化成ではどのように生産されているのでしょうか。

坂本さま:当社はお客さまのニーズに合わせる多品種少量生産を行っています。一方で、多品種少量生産は生産管理が難しい手法でもあります。中でも最も時間を費やし、コスト高となるのは「量産前の段取り」です。一度段取りができてしまえばその後いくらでも量産できますが、段取りに時間がかかると量産に費やす時間が減ってしまうわけです。多品種少量生産で利益を出すためには、段取り時間をいかに削減し、量産の時間を創出するかが重要ですね。
時間創出に向けては稼働率を重視しており、常に段取りの短縮化や合理化を考えています。そこで独自の生産管理方式と社員の技術力向上に向けた教育を進めてきました。

独自の管理方式とはどのようなものですか。

当社は高精度な製品を手掛けているので、すべてをミクロン単位で検査するのが難しい。そこで「パラメータ管理限界方式」というものを考案し導入したのです。製品の試作段階であえてパラメータを上下にばらつかせさまざまな設定で製造を試し、「このパラメータなら良品となる」となる閾値として「管理限界」を定めます。そして量産中、設定した「管理限界」から外れた部品は自動的に良品とは異なる場所に振り分ける装置を開発しました。この管理限界方式の導入により、公差が0.035ミリメートル外れたらアウトという部品でも、2,000万個納品してきた結果、寸法不良品の混入率は2005年から今日までゼロです。

製造後の商品を検査する様子

製造後の商品を検査する様子

すごい実績ですね。人材教育についても教えてください。

坂本さま:当社では入社した後、3年から5年は製造部に所属し、射出成形技術を身につけます。そして営業などの職種に問わず、プラスチック成形技能士の資格取得を積極的に奨励していますね。社員の技術力は会社の実力アップに直結します。より社員が資格取得に取り組みやすいように、受験料の負担や教育資料の配布のほか、復習もかねて資格を所持している社員が先生となります。そして先生となる社員が評価される「力量評価表」を作って、体系的に報酬につながる仕組みもあります。
後輩たちにも戦力として助けになってもらうためには、先輩が一所懸命教えなければいけない。社員一人一人が技術力を身につけることで段取りの時間短縮にもつながり、時間を生み出しています。

社内講習会の様子

社内講習会の様子

変化の激しい現代の流れをとらえ、次の成長へ

多くの創意工夫を積み重ねられていますが、そのきっかけはなんでしょうか。

坂本さま:いいお客さまの動きが大きなヒントにつながっています。今、環境負荷物質など地球環境や人体に対する問題がありますよね。そういった点も含めてお客さまの動きを見ながら察知して、早めの意思決定をしています。お客さまに育ててもらって恵まれていますが、決して遅れを取らずに、常に先を行けるよう心がけています。

CADを使用した設計図面

CADを使用した設計図面

当社へのご期待やご要望などはありますか。

坂本さま:ミスミさんはものづくりに関する非常に多くの情報をお持ちだと思います。そういった情報を活用して、例えば商品を選定する際に複数の候補に対し、それぞれの商品の特長を教えてもらえるなど、技術的なサポートがいただければ大変助かります。こうした支援をもって、中小企業の安定したビジネス継続に貢献いただけると非常に嬉しく思います。

まずは、発注して1個から翌日届くって本当にすごいことだと感じています。1本のピンが折れたら成型機が止まってしまい、稼働率が下がってしまいます。付加価値を高めるためには稼働率を上げることが重要ですので、いかに止めないかを考えた結果、ミスミさんの部品を採用しています。

またカタログによって価格が透明化されたのも非常に助かりました。今まで一品ものの業者さんに頼むとどんぶり勘定だったものが、ミスミさんだと明示されている。このことは国内の中小企業に対して非常に貢献されており、私たちはミスミさんに絶対的な信頼を置いています。
当社も、今、お客さまに喜ばれるものを選択し続け、ミスミさんのように「困ったときは千曲だ」と言ってもらえるよう励んでいきます。

東京千曲化成で製造された射出成型部品

東京千曲化成で製造された射出成型部品

■お客さま情報

公司名称
株式会社東京千曲化成 Tokyo Chikuma Kasei Co.,Ltd.
代表取締役
坂本猛
創業
1964年
資本金
1,000万円
営業職種
【産業用部品】 OA機器用部品/医療機器部品/その他受注により生産
【民生・家電部品】各種電子部品/食品・薬品容器
従業員
男性12名(国家公認一級成形技能士6名、国家公認二級成形技能士2名)
女子6名(パート含)
主取引先
NKKスイッチズ株式会社、株式会社パイロットコーポレーション、NTN株式会社、日本クロージャー株式会社、
美和ロック株式会社、日本モレックス株式会社、タイコエレクトロニクスアンプ株式会社、テスコム電機株式会社、
株式会社東日製作所、千代田インテグレ株式会社、株式会社八光電機製作所、フジコン株式会社
Webサイト
https://www.tokyochikuma.co.jp/

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