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製造現場のためのリニアガイド総合情報

ミスミ製リニアガイド商品情報

ミスミ製リニアガイドの特長と構造

取付方法 / 使用方法

精度 / 予圧

グリース種類 / メンテナンス方法

カタログ規格外品（特注品）について

ミスミ製リニアガイドの特長と構造

ミスミ製リニアガイドの特長

  • ・ミニチュアタイプは軌道面と4点で接触する銅球を2条列に配置した構造です。
  • ・中・重荷重タイプは軌道面と2点で接触する銅球を4条列に配置した構造です。
  • ・ブロックに作用する4方向（ラジアル方向、逆ラジアル方向、横方向）に対して同一の定格荷重になります。

構造と構成部品の材質

■ミニチュアリニアガイド

代表型番：　SSEB / SSEBS / SSELB / SSEBW / SSEBN

ミニチュアリニアガイド
部品名称 材質 表面処理
レール ステンレス鋼 -
ブロック ステンレス鋼 -
リターンキャップ ポリアセタール(POM) -
サイドシール ステンレス+ニトリルゴム(NBR) -
ボール ステンレス鋼 -
保持器（ワイヤー） ステンレス鋼 -

■中荷重・重荷重リニアガイド（樹脂リテーナ付・C-VALUEリニアガイドは除く）

代表型番：　SVR / SSVR / SXR / SSXR

中荷重・重荷重リニアガイド（樹脂リテーナ付・C-VALUEリニアガイドは除く）
部品名称 材質 表面処理
ステンレス製 炭素鋼製
レール ステンレス鋼 炭素綱 -
ブロック ステンレス鋼 炭素綱 -
リターンキャップ ポリアセタール(POM) -
サイドシール ステンレス+ニトリルゴム(NBR) -
ボール ステンレス鋼 炭素綱 -
アンダーシール ニトリルゴム(NBR) -
アンダー保持器 ステンレス鋼 -
アッパー保持器 ステンレス鋼 -
ミドル保持器 ステンレス鋼 -
グリスニップル 黄銅 無電解ニッケルメッキ

取付方法 / 使用方法

レールの取付方法 / 基準面

リニアガイドの取付方法・基準面についてはこちらを参照ください。

リニアガイド使用上の注意

誤った取り扱いをされると品質が劣化する可能性がございます。ミスミ製リニアガイドをご使用される場合、下記の事項にご留意ください。

  • ブロックの取り外しは慎重に行ってください。
    ブロックの取り外しは慎重に行ってください。
    ミスミ製リニアガイドはブロックをレールから外しても、保持器が装着されていますのでボールは脱落しません。
    ただし、急激な速度でレールからブロックを外したり、レールを斜めに挿入するとボールが脱落する場合があります。
    ブロックの取り外し、取り付けは、十分慎重に行ってください。
  • ブロックおよびレールの単品購入はできません。
    ブロックおよびレールの単品購入はできません。
    ミスミ製リニアガイドはブロック・レールのセット品のみ販売しております。ただし樹脂リテーナ付タイプはブロックおよびレールの単品購入が可能です。
  • 別製品との組み替えはしないでください。
    別製品との組み替えはしないでください。
    ミスミ製リニアガイドはブロックとレールのセット品としてラジアルすきまと精度を保証していますので、別製品と組み替えた場合、精度保証対象外となります。
  • 基準面を確認の上、取り付けを行ってください。
    基準面を確認の上、取り付けを行ってください。
    ミスミ製リニアガイドは、レールおよびブロックの双方に基準面（直線溝が入っている側）を設けております。
    リニアガイドを取り付ける際は、この基準面をテーブルおよびベース取付基準面に正しく合わせて固定してください。
    詳細はこちら。
  • レールの継ぎ足しはしないでください。
    レールの継ぎ足しはしないでください。
    ミスミ製リニアガイドはレール端面に面取り加工を行い出荷しております。
    レールを継ぎ足してのご使用は保証対象外となります。
  • レール取付穴はすべて留めてください。
    レール取付穴はすべて留めてください。
    すべての穴を留め固定した状態でレールの曲がりが矯正されます。その状態で精度を保証しています。

精度 / 予圧

精度（寸法精度 / 走り平行度）

■予圧と精度基準

予圧と精度基準

■寸法精度

種類 精度規格 組付け高さ（H） 精度（μm）
精密級 上級 並級
ミニチュアリニアガイド 高さHの寸法許容差 6 - 20 ±10 ±20 ±20
高さHのペア相互差 7 15 40
幅W2の寸法許容差 ±15 ±25 ±25
幅W2のペア相互差 10 20 40
種類 規格精度 組付け高さ（H） 上級 並級 互換
中荷重・重荷重
リニアガイド		 普通すきま 高さHの寸法許容差 24 - 33 ±40 ±100 -
高さHのペア相互差 15 20 -
幅W2の寸法許容差 ±20 ±100 -
幅W2のペア相互差 24 ・ 28 15 20 -
33 15 30 -
樹脂リテーナ付
互換軽予圧		 高さHの寸法許容差 24 - 42 - - ±20
高さHのペア相互差 - - 15
幅W2の寸法許容差 - - ±30
幅W2のペア相互差 - - 25
C-VALUE 高さHの寸法許容差 24 - 45 - ±120 -
高さHのペア相互差 - 40 -
幅W2の寸法許容差 - ±100 -
幅W2のペア相互差 - 40 -

・ペア相互差についての説明はこちらを参照ください。

■走り平行度

レール長（mm） 走り平行度（μm）
ミニチュアリニアガイド 中荷重・重荷重リニアガイド
超える 以下 精密級 上級 並級 上級 並級 互換軽予圧 C-VALUE
  50 2 3 13 7 7 6 10
50 80 2 3 13 7 7 6 10
80 125 3 7 15 7 7 6.5 10
125 200 3 7 15 7 7 7 10
200 250 3.5 9 17 7 7 8 10
250 315 4 11 18 8 12 9 10
315 400 5 11 18 8 12 11 12
400 500 5 12 19 9 14 12 13
500 630 6 13.5 21 11 18 14 15
630 800 6 14 21.5 13 21 16 17
800 1000 - 14.5 23 18 19
1000 1250 - 16 25 20 22
1250 1600 - - 27 23 23
1600 2000 - - 28.5 26 24

・走り平行度についての説明はこちらを参照ください。

予圧（ラジアルすきま）

種類 予圧種類 組付け高さ
（H）		 ラジアル
すきま（μm）
ミニチュア
リニアガイド		 軽予圧 6 - 20 －3～0
微すきま 0～＋15
中荷重・重荷重
リニアガイド		 普通すきま 24 －4～＋2
28 －5～＋2
33 －6～＋3
互換軽予圧 24 ・ 28 －4～0
30 - 42 －5～0
*42 －7～0
C-VALUE
（普通すきま）		 24 －4～＋4
28 ・ 30 －5～＋5
33 - 40 －6～＋6
42 ・ 45 －7～＋7

*印は極重・超極重荷重用です。

【ご注意】
・ミスミ製リニアガイドは挿入する鋼球（ボール）のサイズを微小に変えることによりすきまや予圧をコントロールしております。
・予圧を与える（マイナスすきまにする）ことにより剛性が高まり、弾性変位が小さくなります。
・一般的に予圧タイプを選定することが、寿命および精度に好影響をもたらします。
・ミスミ製リニアガイドはブロックとレールのセット品として予圧（ラジアルすきま）と精度を保証しております。必ずブロックとレールをセットでご使用ください。

摩擦抵抗力（必要推力）・シール抵抗

潤滑剤が塗布された状態における、リニアガイドブロック1個あたりの摺動抵抗値（シール抵抗値）（※）を以下に示します。
実際にリニアガイドを使用する際の摩擦抵抗力（必要推力）は負荷荷重等により変化します。詳しくはこちらを参照ください。
※摺動抵抗値は計算上の参考値であり、保証値ではありません。

■ミニチュアリニアガイド

種類 代表商品 組付け高さ（H） 摺動抵抗（N）
型番商品名
ミニチュアリニアガイド
（標準レール）
  • SSEB標準ブロック
  • SSEBSショートブロック
  • SSELBロングブロック
  • SSEBC超ロングブロック
  • SSEBNノック穴付標準ブロック
  • SSEBSNノック穴付ショートブロック
  • SSELBNノック穴付ロングブロック
  • SSEBMワイド標準ブロック
  • SSELBMワイドロングブロック
 6 0.3
8 0.3
10 0.5
13 0.7
16 0.8
20 1.2
ミニチュアリニアガイド
（ワイドレール）
  • SSEBW標準ブロック
  • SSELBWロングブロック
  • SSEBWNノック穴付標準ブロック
  • SSELBWNノック穴付ロングブロック
  • SSEBWMワイド標準ブロック
  • SSELBWMワイドロングブロック
 6.5 0.3
9 0.4
12 0.8
14 1.0
16 1.2
ミニチュアリニアガイド　防塵用
（標準レール）
  • SSEBD標準ブロック
 13 1.0
16 1.1
20 1.5
ミニチュアリニアガイド　防塵用
（ワイドレール）
  • SSEBWD標準ブロック
 14 1.3
16 1.5

■中荷重・重荷重リニアガイド（樹脂リテーナ付・C-VALUEリニアガイドは除く）

種類 代表商品 組付け高さ（H） 摺動抵抗（N）
型番商品名
中荷重・重荷重リニアガイド
普通すきま
  • SVR中荷重／炭素鋼
  • SXR重荷重／炭素鋼
  • SSVR中荷重／ステンレス
  • SSXR重荷重／ステンレス
 24 2.0
28 3.0
33 4.0

グリース種類 / メンテナンス方法

グリース種類

ミスミ製リニアガイドグリース種類については下表をご確認ください。
グリースの種類、特長などの詳細はこちらを参照ください。

グリース種類 リニアガイド種類 グリース型番 特長
標準 ミニチュアリニアガイド 協同油脂製マルテンプグリース PS2 低温性・低トルク性に優れたグリースです。
　ミニチュアリニアガイド
潤滑ユニットMX付		 JX日鉱日石エネルギー製タフリックス MP2 軸受部の温度上昇を抑制する効果を有することから、軸受寿命やグリース補給間隔の延長が図れ、保全作業の軽減に貢献します。
中荷重・重荷重リニアガイド 昭和シェル石油製アルバニアグリース S2 潤滑性、耐荷重性が優れており、通常の使用条件はもちろん、特に荷重条件の過酷な箇所で優れた性能を発揮します。
低発塵グリス
（Yタイプ）		 ミニチュアリニアガイド
中荷重・重荷重リニアガイド
※		 THK製　AFF 発塵量が少なく、また安定した転がり抵抗値、耐フレッチング性に優れたグリースです。
低発塵グリス
（Gタイプ）		 日本精工製 LG2 発塵量が少なく、また耐摩耗性、防錆性、低トルク性能に優れた特性を有するグリースです。
長寿命グリス
（Lタイプ）		 協同油脂製 ET-100K 耐熱・酸化安定性・付着・粘着力に優れております。
又、飛散・漏洩が少ないグリ−スです。

※樹脂リテーナ付・C-VALUEリニアガイドは標準グリースからの変更はできません。

■グリース変更品　型番の指定方法

グリース変更品を指定する場合は、型番の「H」の後ろに「G」または「L」を指定してください。
型番例）SSEB10G-135　（グリース変更品Gタイプ）
＊グリースタイプ

グリース変更品　型番の指定方法

メンテナンス（グリスアップ）方法

■グリースの使用

グリースはリニアガイドの鋼球と転動面の表面に油膜を形成し、摩擦を小さくして焼き付けを防止する効果があります。
グリースの減少および劣化はリニアガイドの寿命に大きく影響しますので、使用条件に合わせ適時給油してください。
ミスミ製リニアガイドは出荷時に標準グリースが充填してありますので、そのままで使用できます。
尚、低温黒色クロムメッキ品は光学用途で使用される場合を鑑み、レール部へのグリス塗布を少量としております。
ご使用環境に応じ、装置組付時の追加グリス塗布を推奨します。

■推奨給油間隔

通常6ヶ月ごとに給油してください。 走行距離が長い場合は3ヶ月ごと、期間内に1000kmを超える場合は1000kmごとを推奨します。
※上記は走行距離基準での給油間隔です。使用環境によりグリースの劣化、汚れが激しい場合は 適宜給油間隔を縮める必要があります。
潤滑ユニットを使用することにより、給油間隔を大幅に延長することが可能です。

■メンテナンス方法

製品種類・サイズごとにメンテナンス方法が異なります。以下をご参照ください。

種類 高さ（H） グリスニップル メンテナンス（グリスアップ）方法
形状 取付穴
ミニチュアリニアガイド 6 - 20 ミニチュアタイプは、
グリースニップルおよび
給脂穴は付いておりません。		 レール溝に直接グリースを塗布し、ブロックを摺動させなじませてください。
中荷重・重荷重リニアガイド
普通すきま		 24 ストレート M5×P0.8 グリースガンにφ10のノズルを取り付け、給油してください。
推奨ノズル：HSP-1、HSP-2、HSP-10
28
33		 横向きタイプ M6×P0.75 グリースガンにφ10のノズル・ホースを取り付け、給油してください。
推奨ノズル：HSP-1、HSP-2、HSP-10
推奨ホース：G3C-10
C-VALUE
中・重荷重リニアガイド		 24 ストレート M4×0.7 グリースガンユニットMG70に専用ノズル（H形）を取り付けて給油してください。
28 - 45 横向きタイプ M6×1 グリースガンに給油用ホースを取り付け、給油してください。
推奨ホース：G3C-10
樹脂リテーナ付互換軽予圧
中・重荷重リニアガイド		 24 ストレート Φ3　埋め込み型 グリースガンに専用ノズルNSK HGP NZ3を取り付けて給油してください。
28 - 42 横向きタイプ M6×P0.75 グリースガンに給油用ホースを取り付け、給油してください。
推奨ホース：G3C-10

推奨グリースガン：MG70

カタログ規格外品（特注）について

カタログ規格外品のお見積もり

カタログの規格にない商品でも、製作可能な場合がございます。
「ミスミFAカタログ規格外品サービス」にて、製作可否を含めてお見積もりさせていただきます。お見積もりはこちらから

■リニアガイド規格外対応事例

・標準ブロック数（最大4個）を超えるブロック追加
・G寸法（レール端面と穴の距離）を指定
・標準以上のレール長さ
・標準以下のレール長さ
・グリース無し

【ご注意】
・ブロック・レールの単品販売は、特注でも承っておりません。
・C-VALUE品は特注対応を承っておりません。

上記は過去の対応事例であり、型番･ご依頼の内容によっては対応できない場合がございます。
製作可否はお見積もりの上、回答させていただきます。

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