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設計・製造現場のための歯車総合情報

歯車とは

平歯車は歯すじが軸に平行な直線である円筒歯車のことです。
製作が比較的容易で、最も一般的な歯車として使われています。

歯形の基準としては標準平歯車があります。
標準平歯車は、基準ラックのピッチ線に接する基準ピッチ円をもつ平歯車です。
モジュール基準として各部の寸法が決められており、一対の歯車で歯数の多い方を大歯車、歯数の少ない方を小歯車といい、それぞれをギア、ピニオンと呼ぶこともあります。

動画

※再生すると音声が流れますのでご注意ください。

小歯車=ピニオン 大歯車=スパーギア

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歯車機構の特長

利点

  • ・回転を確実に伝達でき、歯飛びしない。
  • ・回転速度を自由に増減可能。
    (歯数を変えることによって回転比を容易に変えられ、
    その回転比は終始一定となります)
  • ・耐久性に優れている。
    (大馬力の伝達ができ、高負荷・高回転向きです)
  • ・噛合う歯車の2軸が平行でなくでも、回転を確実に伝達することが可能。
    (ただしこの場合は、傘歯車、ねじ歯車、ウォームギア等が用いられます)
  • ・温度、湿度、油性の環境の影響が小さい。
  • ・コンパクト設計ができる。

欠点

  • ・騒音が発生しやすい。
  • ・メンテナンス上潤滑が必要。
  • ・安全対策が必要。

歯車の伝達種類

歯車には歯の形状と噛合う歯車軸の関係によって、次のような種類があります。

伝達分類 説明 伝達簡易図 代表的噛合い
パターン
ミスミ歯車の噛合いパターン
平行伝達

噛合う歯車の2つの軸に平行な回転/動力を伝えます

平歯

平歯
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回転的転位/動力を直線的に伝えます。またその逆にも使用します

平歯車

ラックギア
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角度伝達

まじわる2つの軸に角度変更し、回転/動力を伝えます

かさ歯車
(ストレート/スパイラル)

かさ歯車
(ストレート/スパイラル)
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食違伝達

まじわらず、平行でもない2つの軸を食い違いをさせ、回転/動力を伝えます

ねじ歯車

ねじ歯車
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ウォームギア

ウォームホイール
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回転比(速度伝達比)

噛み合う1対の歯車においての回転比(i)は基準円直径に反比列します。
歯数と回転数とも比列します。
基準円直径:d 歯数:Z 回転数:n(rpm)

圧力角

圧力角とは歯車の歯の傾きです。記号はαとなります。

標準は20°
その他14.5°があるが歯の強度が弱いため、
あまり使用されておりません。

α

モジュール

モジュールとは歯の大きさを表し、記号はmとなります。

円ピッチ

歯数

歯数とは歯車の歯の数です。記号はZとなります。

※例図の歯数は15

歯たけ・歯厚

歯たけ

歯たけとは歯先から歯底までの距離です。記号はhとなります。
歯先のたけ(ha)=m
歯元のたけ(hf)=1.25m

歯厚

歯厚とは歯の厚さです。記号はSとなります。
歯厚(S)=πm/2

歯先と歯元が当たらない様に歯元の高さが歯末より高くなっている

歯幅・基準円直径

歯幅

歯幅とは歯の軸端面内の長さです。記号はBとなります。

基準円直径

基準円直径とは歯の大きさの基準となる円の直径です。記号はdとなります。
歯先円直径とは歯の先端を連ねる円の直径です。記号はDとなります。
歯底円直径とは歯の底を連ねる円の直径です。記号はGとなります。

基準円直径(d) =モジュール×歯数=m×Z
歯先円直径(D)=モジュール×(歯数+2)=m×(Z+2)
歯底円直径(G)=モジュール×(歯数-2.5)=m×(Z-2.5)

軸間距離

軸間距離は噛合う歯車の基準円半径を合わせた距離です。

軸間距離

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