今年の夏に実施した「設計業務のタイパもコスパもミスミで解決」キャンペーンの特賞として、ミスミ清水工場見学ツアーを開催しました!
今回のツアーはミスミの“ものづくりの思想と現場力”をお客さまと一緒に「見る」「触れる」そして「語り合える」場として設計しました。倍率100倍で当選された参加者の皆さんにミスミのこだわりと技術力をじっくり体感していただきました。本記事ではお客さまインタビューの特別編として、工場見学ツアーの様子や参加者のリアルな声をお届けします!
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今年の夏に実施した「設計業務のタイパもコスパもミスミで解決」キャンペーンの特賞として、ミスミ清水工場見学ツアーを開催しました!
今回のツアーはミスミの“ものづくりの思想と現場力”をお客さまと一緒に「見る」「触れる」そして「語り合える」場として設計しました。倍率100倍で当選された参加者の皆さんにミスミのこだわりと技術力をじっくり体感していただきました。本記事ではお客さまインタビューの特別編として、工場見学ツアーの様子や参加者のリアルな声をお届けします!
見学に先立ち、駿河生産プラットフォーム代表取締役社長の遠矢工より、「ミスミのものづくり」について紹介されました。
ミスミのものづくりの根底にあるのは、「顧客時間価値創造」です。お客さまの“時間の制約”を解消することを目指し、設計から見積、製造、納品までのプロセスを大幅に短縮する仕組みを築いてきました。
その実現を支えているのが、標準化とデジタル進化です。
清水工場はミスミのマザー工場として、未来の生産モデルの創出と展開をミッションとし、日々ものづくりに励んでいます。特徴としては「何が、いつ、何個来るか分からない」という不確実な注文に対しても短納期で応える点です。そのために現場では、ものと情報の流れを最適化し、生産技術を磨き続けています。こうした取り組みにより、変種変量生産でも安定した供給を実現し、お客さまに利便性を提供しています。
深く頷かれたり、真剣にメモを取られる姿が多く見受けられました。外からなかなか見えづらいものづくりの工夫をこうして実際に聞いていただくことで、少しでも気づきに繋がっていたら嬉しいです。
次はいよいよ、工場見学です!
見学は、清水工場の地下にある免震ピットからスタート!建物全体(約21,300トン)を支えるのは、60本のゴムと39mの杭。地震の揺れを建物に伝えにくくし、吸収することで、設備の安定稼働を支えています。普段は目にすることのないものづくりの“縁の下の力持ち”である免震構造を見学いただきました!
次は金型用標準部品のパンチを生産する“ALASHIスタジアム”へ!
ALASHIスタジアムはミクロン単位の精密加工と1件あたり平均2~3本という少量多品種の受注に対応できる、自社開発のデジタル生産システムです。高精度が求められる金型部品の製造においても効率と品質の両立を実現しています。
その実現のためALASHIスタジアムにはミスミ生産方式の4つの仕掛け「投入制御」、「最適工程・工順設計」、「多能工化」、「最適自働化」という思想が組み込まれているとのこと。
裏話として名前の由来も紹介されました。自動ブランク出庫装置のBRABO(ブラボー)はブランク(材料)が収められたボックスから、ALASHIはパンチを加工する際に粗加工と仕上げ加工が両方できるところから名付けられたそうです!
実際にALASHIスタジアム内に入ると、レール上を走る自動運搬車「ミニハック」のレーンが目の前に。受注データは電子制御で振り分けられ、ブランクは自動で選定・搬送。作業者は届いた部品をセットするだけで加工が始まり、検査・出荷までがスムーズに進みます。食い入るように設備の動きに見入るお客さまの姿が印象的でした!
場所を移動し、meviyのデジタルマニュファクチュアリングシステムへ!
meviy生産ラインでは、ミスミのカタログにない自由形状の部品製造が可能。お客さまが注文時にアップロードした3D CADデータから各設備の加工プログラムを自動で生成して製造することができます。
この開発において特に難しかったのは、従来は熟練者の判断に頼っていた領域が多かったことや無限に近い形状パターンに対して最適な加工順を決めるシステムを構築した部分です。デジタルの力で納期短縮と原価低減を実現しています。
人が関与しているのは最終検査・梱包のみで、材質の搬入から、工程間の搬送、加工プログラムの入力は自動化されています。実際の見学では、ウォータージェット加工やマシニングセンタをご覧いただきました。
搬送を担うのは自律走行ロボット「AMR」。
工場全体の状態を踏まえて最適なルートを自ら判断して動く姿も見ることができました!
遠矢と直接お話しされる参加者の姿もあり、現場ならではな交流が生まれていました!
昼食をはさみ、最後のプログラムはパネルディスカッション。テーマは「駿河生産プラットフォーム 進化の歴史」とし、ALASHI開発当初の苦労話から、現場での改善の積み重ね、そして次世代へのバトンパス、お客さまとのQ&Aセッションまで、盛沢山の内容となりました!
2007年当時の清水工場は、各工程がまるで離れ小島のように孤立し、モノの流れもバラバラ。まさに“カオス”な状態でした。納期短縮と対応力強化を実現するためには「このままではいけない」との危機感から、生産改善活動が始まりました。
取り組み当初は、「1個流し?」「LT(リードタイム)短縮?」「標準手持ち?」「なんのこっちゃ?」と、社内から戸惑いや反発の声も上がったといいます。しかし、試行錯誤を重ねる中で変種変量生産に対応できるよう各工程がジョブからフロー化され、管理手法も整備されていきました。
改善の実行期には、みずすまし運搬が導入され、担当者が1日4万歩(約24km)も歩いていたそうです。
その結果、混沌としていた工程はライン化され、段取り重視から段取りレスへと進化。自動導入機が自社開発され、作業工数の平準化が実現しました。さらに、作業のカンコツもデジタル化されるなど、ALASHIスタジアムへとつながる地道な改善の歩みが語られました。
パネルディスカッション中にはたくさんの質問をいただきました。一部をご紹介します。
現場の長との強固な信頼関係が構築できたことで、現地メンバーもしっかりついてきてくれるチーム作りにつながったと思います。インドの工場長を採用後、長い期間寝食も共に過ごしました。当初は聞き慣れなかった彼の独特の訛った英語も、どんな些細な表現でも聞き取ることができるくらい密にコミュニケーションしていました。その後、ムンバイから1,500km離れたデリーに工場を移設した時も多くのメンバーが移設に同行してくれ、移設直後から通常稼働ができる状態でした。
ものづくりIT基盤が整っていることを前提に、約1か月くらいでした。当時は「1日1改善」を掲げて取り組んでいました。最初は簡単なテーマから、次第に複雑な改善へと移行し、最後に残ったのが“職人技の数値化”という挑戦でした。最初は不良も出ましたが、測定データをフィードバックしながら次の加工に活かす—、そんなアジャイルな改善サイクルを回し続けることで、仕組みをつくり上げていきました。
質問は現場の悩みから技術の深掘りまで幅広く、あっという間に時間が経過。登壇者との示唆に富んだやりとりを経て、パネルディスカッションは終了。まさに「見る」「触れる」「語る」工場見学ツアーとなりました。
参加者からは「普段は見られない工場に入れて良かった」「参考になる点が多々あった」「パネルディスカッションでリアルな話を聞けて良かった」といった嬉しい声が多数寄せられました。
3名の方の声をご紹介します。
三菱鉛筆株式会社 仲田 隼さま
株式会社TBグループ 斎藤 大智さま
今回の清水工場見学ツアーを通じ、ミスミにより関心をもってくださったら嬉しいです!
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
またの機会にお会いできるのを楽しみにしております。
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