Vol. 10　お客さまのために、知識と技術力とミスミmeviyをフル活用！
（リオン様）

リオン株式会社さま社屋

課題

・専門性の高い製品の取り扱いスキルと適切なお客さま対応の実現
・緊急対応時の部品選定・調達のスピード感
・一品物の治具やFAロボット製作の作業効率化

取り組み

・専門知識豊富な営業社員との連携による最適な提案
・ミスミの豊富な商品ラインナップから適切な部品を選定
・積極的なmeviy活用

効果

・現場ニーズを正確に把握、満足度の高い対応品質、導入実績
・納期の即時確認、お客さまへ即時回答可能で作業遅延発生させず
・meviy活用により、選定・見積もり・注文の大幅な作業時間の短縮

幅広い分野で暮らしとビジネスを支える事業

はじめに、事業内容を教えてください。

部署名：医療機器事業部製造技術部生産技術課　菅原さま
部署名：経営企画本部企画部 IR広報課　重川さま

重川さま：当社は理学と音響学を核とした製品開発によってさまざまな分野で暮らしとビジネスを支え、医療機器事業、環境機器事業、微粒子計測器事業の３つの事業を展開しています。代表的な製品として、医療機器事業では補聴器や医療用検査機器、環境機器事業では音響・振動計測器、微粒子計測器事業では気中・液中パーティクルカウンタ（気中や液中に浮遊する微粒子を計数する計測器）となります。
補聴器は「リオネット補聴器」として一般のお客さま向けに広く知られています。また、皆さんに馴染みのある製品ですと、人間ドックや健康診断で聴力検査を受ける際に入る聴力検査室や聴力を測定するオージオメータなどがあります。その他の計測機器は環境や半導体など、さまざまな分野のお客さまにご使用いただいております。

直接エンドユーザーのお客さまとお話される機会もあるのでしょうか？

重川さま：あります。直接お客さまの声を聞くことは重要です。各事業が扱う製品やお客さまの業界により対応方法が異なります。例えば環境機器事業では、代理店、販売店を介した取引が多い状況です。しかし、当社が扱う製品はそれなりに専門性の高いものになりますので、販売店や時には代理店でも、お客さまの持つ高い知識に苦労する場合もございます。そのような場合は、当社の専門知識豊富な営業職が直接話し合うことで、現場のニーズに合った製品やシステムをご提案し、導入いただくことがあります。

生産技術課では、具体的にどのような業務内容をご担当されていますか？

菅原さま：社内の生産工程の効率や品質の向上を主な業務内容としています。私は治具※や自動機（以下：FAロボット）の機構部の設計製作を担当しております。そして、FAロボットを動作させるソフトウェアの開発も行っています。

※加工や組み立ての際、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具

フル活用していただいているからこそのフィードバック、ミスミへの期待

ミスミを選んでいただける理由はどのような点にあるでしょうか？

菅原さま：部品の精度が高いことですね。そして、他のメーカーにはない豊富な商品の展開や、本来特注しなければいけない寸法の部品が汎用品として取り揃えていることが魅力的です。

これまでのご経験の中で、印象深かったことを教えてください。

菅原さま：補聴器の組立治具の設計において、とても印象深い案件がありました。試作前に依頼元へ行う設計レビューの前日、CAD上で何度もシミュレーションしていたにも関わらず一部治具として成り立たないことが判明しました。設計に採用した部品のままでは、設計レビューまでに修正することは時間的にかなり厳しい状況でした。この問題は、原因となっていた箇所の部品をミスミさんのWebカタログの豊富な寸法の中から合う部品に置き換えることで、数時間で解決することができたんです。ミスミさんのサービスは納期を明確に示していただけるため、依頼元への説明の際にも「新しく採用した部品で間に合う」とはっきりお伝えすることができ、無事に設計レビューを終えた時には本当に安堵したのを覚えています。

菅原さまが設計された組立治具

ミスミをご利用いただく上でお気づきの点を教えてください。

菅原さま：ミスミさんでの調達にはWebカタログを利用しておりますが、基本的にはマイナスに感じる点はありません。ミスミさんが提供しているinCAD Library※では、アイデアを得たい時に活用しています。事例の中で部品まで選定してくれるので大変便利ですね。ただ、唯一利用上不便を感じる点として、3DCADデータがない部品は残念ですね。設計者の立場から、3DCADデータで形状や嵌合（かんごう）を一目で良否判断し、時間ロスを抑えていければ更に利便性が向上すると考えています。

※「メカ設計者に役立つ設計事例」としてミスミが運営する情報提供サービス

meviyをよくご利用いただくと伺いましたが、ご感想や改善を期待する点などはございますか？

菅原さま：我々の一番の課題は納期だと認識していますが、特に納期に左右される切削加工品に関して、meviyは大変有効な効率化サービスです。私の担当する治具やFAロボットは基本的に一品物であるため、「3Dデータの作成→2D製図→検図・承認→購買課への連絡→外部委託先の仕様確認」という通常の工程では、多くの人が関わり、工数や納品までの日数がかなりかかってしまいます。設計した物をすぐに形にできるmeviyは、業務効率の向上を行う上で画期的なサービスだと感じています。
meviyは社内コミュニケーションにも一役買っています。営業など別の部署が顧客から求められた情報のやり取りを、meviyで作成した1つのキャプチャによって共通認識を持つことができ、顧客への回答もスムーズに行えて、社内でも大変評判ですよ。
期待する点としては、meviy上での編集機能がほしいですね。設計ミスを修正する際、CADデータを修正し再度アップロードする、などの手間を削減したいです。切削加工の仕様に関しても使いづらく感じている点があり、今後の改善に期待しています。
また、現状では図面として2DCADへ出力する際の編集が困難で、自身で製図したほうが早く解決するので、この点を簡易化していただければ我々の更なる短納期、効率化が成功します。
利用者目線の小さな声を反映して新しい機能をどんどんリリースしていただけるので、今後も設計者の立場で声を上げていきたいと思います。

ミスミへのフィードバックを熱心に語る菅原さま

知識と技術力を誰かのために、社会のために

仕事において、やりがいを感じる時とはどんな場面でしょうか？

菅原さま：やりがいは、誰かのために私自身の技術を活かせた時に感じます。どんなに面白い仕事を達成しても、その先に喜んでくれる誰かがいなければ、やりがいには繋がりません。
過去の経験で、組織の垣根を外し、営業・製造・開発が1チームで目標を達成するプロジェクトに携わったことがありました。まさに一致団結、社員それぞれの専門性を集結させ、そこに私の技術が必要とされて形となり、喜んでもらえた時には大変なやりがいと達成感、楽しさを感じました。

今後の展望、ご自身の挑戦についてお聞かせください。

菅原さま：私は入社してから医療機器事業のFAロボットや治具の設計製作に携わってきました。将来的には医療機器事業以外の事業で自分の力を試してみたいという思いがあります。前述でお話した微粒子機器事業で扱うパーティクルカウンタは、半導体の生産をサポートする上では欠かせないものです。半導体の製造現場では、品質を守る上で微細な異物の混入も許されません。半導体業界の動きは活発で、半導体企業自体だけでなく国が主導で推進するなど積極的な工場建設が進められています。弊社の製品が半導体業界の更なる発展に貢献できれば幸いですね。
また、私自身は知識や技術が少しでも誰かの役立ち、喜んでもらうことができたら、最高のやりがいを感じると考えています。

FAロボットの調整を行う菅原さま

■お客さま情報

社名: リオン　株式会社　RION CO., LTD.
代表取締役社長: 岩橋　清勝
設立: 1944年(昭和19年)6月21日
資本金: 20億4,359万円(2023年3月31日時点)
従業員数: 998名（2023年3月31日時点）
事業内容: 医療機器事業（補聴器、医用検査機器）、環境機器事業（音響・振動計測器）、微粒子計測器事業（微粒子計測器）の製造、販売およびこれらに関連する部品、機器等の製造、販売、サービス
Webサイト: https://www.rion.co.jp/

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