近接センサのおすすめ製品11選を種類ごとに紹介 | MISUMI(ミスミ)

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近接センサのおすすめ製品11選を種類ごとに紹介

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製造ラインの機械や工作機械を構成する部品のなかでも、物体の位置を検知する近接センサの重要度はとりわけ高いでしょう。
種類ごとに特長も異なるので、導入にあたっては慎重に製品を比較・検討したいところです。
 
本記事では、ミスミのECサイトで取り扱いのある近接センサのなかから、特におすすめの製品11選を種類ごとにご紹介します。
近接センサ探しに、ぜひご覧ください。

<目次>

近接センサの使用用途

非接触で物体の有無を検知できる近接センサは、汎用性が高く多種多様な場面で使われています。
代表的な用途を以下に整理しました。

近接センサの使用用途

  • ・製造ラインにおける物体の位置検出や有無検出
  • ・工作機械の位置決め
  • ・特定の物質(金属や液体)の有無検出

精密機械を扱う製造ラインでは、その取り付け位置に僅かなズレも許されません。
ましてや、欠品などもってのほかです。
そのような場面では、部品の位置や有無を近接センサで正確に確認する必要があります。
 
また工作機械でも、近接センサによって位置の制御が行われています。
近接センサは省スペースで取り付けられるうえに、油や汚れなどによる誤作動のおそれが少ないため、工作機械の位置決めにはうってつけなのです。
 
上記のほかにも、アルミニウムや銅などの金属や、液体・粉体の検出を目的に近接センサは用いられています。

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近接センサとは

近接センサとは、有効範囲内にある物体を非接触で検出できるセンサのことです。
検出対象に触れる必要がないため、損傷しやすい繊細な物体や安定性の低い物体を扱う現場で役に立ちます。
 
なお近接センサは、動作原理の違いにより3種類に分けられます。
それぞれの名称と動作原理は以下の通りです。

3種類の近接センサとそれぞれの動作原理

近接センサの種類 動作原理
誘導型
  • ●センサの内部回路を使って電磁誘導を発生させ、そこから生じる高周波磁界を用いて対象物を検出する
  • ●動作原理の都合上、金属しか検出できない
静電容量型
  • ●センサと物体とのあいだに生じる静電容量の変化によって、対象物を検出する
  • ●金属のみならず、水や油などの液体や、樹脂、ガラスなども検出できる
磁気型
  • ●リードスイッチ(※)を内蔵したセンサを用いて、磁力の有無を確認する
  • ●磁石のみを対象に検出が行われる

※磁力によりオンとオフが切り替わるスイッチ

単に“近接センサ”とよぶ場合は、上記のうちの誘導型を指す場合がほとんどですが、残りの2種類も状況に応じて使用されます。
 
また、近接センサに似た機器として、近接スイッチが挙げられることがありますが、両者の使用目的は厳密には同じではありません。
物体の有無を検出するのが近接センサの目的であるのに対して、近接スイッチは、物体の有無を検出して電気回路を開閉するまでが役目となります。
それぞれの違いを理解して、適した場面で使い分けましょう。

ネジ型・円柱型近接センサとは

近接センサは、先に紹介した動作原理だけではなく、形状の違いによる分類も可能です。
 
形状分類の一つとして挙げられるのが、ネジ型・円柱型近接センサです。
その名が示す通りセンサの外周にネジが切られており、ナットを使うことで安定した取り付けができます。
次に紹介する角型近接センサと並んで、広く用いられているタイプです。

スタンダードタイプ近接センサ E2E

スタンダードタイプ近接センサ E2E

磁性金属有無検出のスタンダードタイプ。
ワイドバリエーションで条件に合わせて最適な機種を選択可能です。
高輝度LED搭載で、360°どの位置で固定しても表示灯が見えます。
標準コードの材質は耐油PVC、検出面に切削油にポリブチレンテレフタレートを採用し、優れた耐環境性を実現しています。
また、断線対策にはコードプロテクタを標準採用しています。
相互干渉防止用に異周波タイプも揃えています。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 スタンダードタイプ、IO-Linkタイプ
センサ形状 ネジ型
ヘッド形状 円柱型、ネジ型
検出対象 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 シールドタイプ:2mm~23mm
非シールドタイプ:4mm~50mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 動作時:-25℃~+70℃
保存時:-40℃~+85℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 コード引き出しタイプ、コネクタ中継タイプ:IEC60529規格 IP67、ISO 20653規格(旧DIN規格40050 PART9) IP69K、JIS C 0920 付属書1 IP67G、
コネクタタイプ:IEC60529規格 IP67、ISO 20653規格(旧DIN規格40050 PART9) IP69K
出力 直流2線式 有極性、直流2直線 無極性、直流3線式 NPN出力、直流3線式PNP出力、交流2線式、交直流2線式
電源 DC10~30V、DC12~24V、AC24~240V、DC24~240V / AC48~240V
適合
レビュー(☆) 4.8

スタンダードタイプ近接センサ E2Eの詳細はこちら

スパッタ対策タイプ近接センサ E2EQ NEXT

スパッタ対策タイプ近接センサ E2EQ NEXT

ふっ素樹脂タイプで従来E2EQ比約2倍の長距離検出。
高輝度LED搭載で、360°どの位置で固定しても表示灯が見えます。
e-治具(取り付けスリーブ)を使って交換時間がわずか10秒。
耐油性を高めたケーブルの採用により耐油実力値が2年と耐久性があります。
また、UL規格(UL6O947-5-2)、CSA規格(CSA C22.2 UL60947-5-2-14)認証品です。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名 E2E NEXT
型番 仕様による
使用用途
種類 短距離タイプ、中距離タイプ
センサ形状 ネジ型
ヘッド形状 ネジ型
検出対象 鉄 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 2mm~22mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 動作時、保存時:-25℃~+70℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 コード引き出し/コネクタ中継:IP67(IEC60529)、IP67G(JIS C 0920 附属書1)
コネクタ:IEC60529規格 IP67
出力 直流3線式NPN、直流3線式PNP、直流2線式 有極性、直流2線式 無極性
電源 直流2線DC12~24V リップル(p-p)10%以下(DC10~30V)、Class2
直流3線DC10~30V リップル(p-p)10%も含む、Class2
適合
レビュー(☆) 4.5

スパッタ対策タイプ近接センサ E2EQ NEXTの詳細はこちら

小径タイプ近接センサ E2E

小径タイプ近接センサ E2E

超小型近接センサなのに、驚くほど取り付けが“ラク”!
移動ワークを安定検出する高速応答周波数 Max.5kHzを採用。
表示灯が4灯で、表示灯の位置合わせも簡単です。
専用の取り付け金具で治具製作工数を削減しています。
 
また、標準コード5mとロボット(耐屈曲)コードタイプもご用意しています。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 小径タイプ
センサ形状 円柱型、ネジ型
ヘッド形状
検出対象 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 0.8mm~4mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 動作時、保存時:各-25℃~+70℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 IEC規格IP67、オムロン社内規格耐油
出力 直流3線 NPN出力、直流3線 PNP出力
電源 DC10~30V(リップル(p-p)10%も含む)
適合
レビュー(☆) 4.6

小径タイプ近接センサ E2Eの詳細はこちら

シリンダ形直流2線式一般タイプ近接センサ

シリンダ形直流2線式一般タイプ近接センサ

直流2線式で配線コスト低減。設定表示付きで安定検出領域指示。
高締め付けが可能な堅牢ハウジングでどこからでも見える表示灯付き。
 
低消費電流(0.55mAを実現)、高いシール性(IP67G)、高速応答(2kHz)を実現。

商品情報
メーカー アズビル
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 プリワイヤタイプ、プリワイヤコネクタタイプ(-CN03)、プリワイヤクイックロックコネクタタイプ(-SN03)
センサ形状 ネジ型
ヘッド形状
検出対象 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 0~5mm、~10mm
適用パイプ
寿命 使用環境により大きく異なります
使用周囲温度 -25℃~+70℃、-10℃~+60℃
保護構造 IP67(IEC規格)、IP67G(JEM規格)
出力 DC 30V
電源 DC 12V/24V
適合 CE/UL
レビュー(☆) 4.7

シリンダ形直流2線式一般タイプ近接センサの詳細はこちら

円柱一般型近接センサ 直流2線式

円柱一般型近接センサ 直流2線式

汎用タイプで経済性と取付効率に優れたセンサで、マイクロスイッチ、リミットスイッチの代替として幅広く使用可能です。
専用IC採用で耐ノイズ性能が向上しています。
 
電源逆接続保護回路、サージ保護回路、過電流保護回路、過電流保護回路(DC)が内蔵されています(ただし、PRT08タイプは該当しない)。
赤色表示灯による動作の有無判別ができ、電源表示灯と動作表示灯も組み込まれています。IP67 防水構造(IEC規格)。

商品情報
メーカー AUTONICS(オートニクス)
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類
センサ形状 ネジ型
ヘッド形状
検出対象
検出距離 0mm~5mm、6mm~10mm、11mm~20mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度
保護構造 IP67
出力 ノーマルクローズ、ノーマルオープン
電源 24VDC
適合
レビュー(☆) 4.0

円柱一般型近接センサ 直流2線式の詳細はこちら

オールステンレスボディ近接センサ E2EF

オールステンレスボディ近接センサ E2EF

ワークが擦れる過酷な現場でも壊れにくい「長距離」メタルヘッド近接センサです。
オールステンレスボディで、樹脂ヘッド近接センサと同等以上の長距離検出。
樹脂ヘッド近接センサ比20倍の耐摩耗性があります。
ふっ素樹脂コーティングのスパッタ対策タイプも品揃え。
アルミ切粉対策もされていて、スマートクリック コネクタ中継タイプも取り揃えています。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 スパッタ対策タイプ、標準タイプ
センサ形状 ネジ型
ヘッド形状
検出対象 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 2mm~12mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 動作時:-10℃~+70℃
保存時:-25℃~+70℃ (ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 IEC60529規格 IP67
出力 直流2線式有極性
電源 DC10~30V (リップル(p-p)10%も含む)
適合
レビュー(☆) 4.3

オールステンレスボディ近接センサ E2EFの詳細はこちら

角型近接センサとは

角柱状の角型タイプも、広く普及している近接センサの一種です。
素材に樹脂が使われていることが多く、小型ながらもコストは抑えられている傾向にあります。
 
なおネジ型・円柱型とは、形状のほかに取り付け方法も異なります。
角型ではビスが必要となるので、取り付ける環境を考慮したうえで使い分けたいところです。

角型近接センサ[アンプ内蔵] (GX-F/H)

角型近接センサ[アンプ内蔵] (GX-F/H)

業界最長の安定検出範囲を実現、取り付けも簡単です。
 
検出感度の徹底した調整・管理により最大動作距離のばらつきが±8%以内。
温度特性±8%以内で時間帯、季節を問わず安定した検出ができます。
 
耐久性能が約10倍!(従来比)
水や油に強く、保護構造IP68Gと耐環境性能が向上、広視野な表示灯で見やすくなりました。
また、金属スリーブ付の取付穴で締め付けが安心(GX-□6タイプを除く)。
導体太さ2倍で配線もしやすい! (GX-□6/□8)。

商品情報
メーカー Panasonic
シリーズ名 GX-F/H
型番 仕様による
使用用途
  • ●セーフティライトカーテンのミューティング制御
  • ●カムの検出
  • ●コインの通過検出
  • ●金属パレットの位置決め
  • ●ウェーハフレームの検出
  • ●加工機の位置決め
  • ●ロボットフィンガのチャック確認
種類 NPN出力タイプ、PNP出力タイプ
センサ形状 角型
ヘッド形状
検出対象
検出距離 0mm~5mm、6mm~10mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 -25℃~+70℃、保存時:-40℃~+85℃
保護構造 IP68(IEC)、IP68G
出力
  • NPNトランジスタ・オープンコレクタ
  • ●最大流入電流:100mA
  • ●印加電圧:30V DC以下(出力-0V間)
  • ●残留電圧:2V以下(流入電流100mAにて)
  • PNPトランジスタ・オープンコレクタ
  • ●最大流出電流:100mA
  • ●印加電圧:30V DC以下(出力-+V間)
  • ●残留電圧:2V以下(流出電流100mAにて)
電源 12V~24V DC(-15~+10%) リップルP-P10%以下
適合 EMC指令、RoHS指令
レビュー(☆) 4.5

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磁気形近接センサ GLS

磁気形近接センサ GLS

取り扱いが簡単な磁気形近接センサです。
リードスイッチを永久磁石で作動させます。
 
ドアなどの開閉検出に最適です。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
  • ●ドアなどの開閉検出
種類 端子台タイプ(スイッチ部)、コード引き出しタイプ(スイッチ部)
センサ形状 角型
ヘッド形状
検出対象
検出距離 15mm
適用パイプ
寿命 5,000万回以上(DC24V 0.1A 抵抗負荷時)
使用周囲温度 動作時、保存時:各-20℃~+60℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 IEC規格 IP40
出力
電源
適合
レビュー(☆) 4.6

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超小型タイプ近接センサ E2S

超小型タイプ近接センサ E2S

超小型サイズで高性能と豊富なバリエーションを実現。
□5.5mmの超小型アンプ内蔵、最長検出距離2.5mm、ワークの振れにも安定検出。
 
応答周波数は1kHzで低消費電流です。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 直流2線式、直流3線式、検出面 上面・前面
センサ形状 角型
ヘッド形状
検出対象 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 1.6mm(外形サイズ5.5):鉄、2.5mm(外形サイズ8):鉄
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 動作時:-25℃~+70℃
保存時:-40℃~+85℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 IEC規格 IP67
出力 直流2線式、直流3線式NPN、直流3線式PNP
電源 DC12~24V リップル(p-p)10%以下(DC10~30V)
適合
レビュー(☆) 4.5

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フラット型近接センサ TL-W

フラット型近接センサ TL-W

豊富なバリエーションのフラット型スタンダード。
厚さ6mmで検出距離3mm(形TL-W3MC1)。アルミダイカストタイプもシリーズ化しています。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 直流2線式、直流3線式
センサ形状 角型
ヘッド形状
検出対象 磁性金属(非磁性金属は検出距離が低下します)
検出距離 直流2線式:5mm
直流3線式:1.5mm、3mm、5mm、20mm
適用パイプ
寿命
使用周囲温度 動作時、保存時:各-25℃~+70℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 IEC規格 IP67、オムロン社内規格 耐油
出力 直流2線式、直流3線式NPN、直流3線式PNP
電源 DC12~24V リップル(p-p)10%以下(DC10~30V)
適合
レビュー(☆) 4.8

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溝型近接センサとは

溝型近接センサは、センサ部分が“U”字あるいは“コ”の字の形をしており、内側部分を通過した物体を検出します。
その仕組み上、ほかの近接センサよりも容易に取り付け位置を調節することが可能です。
 
溝を通る金属プレートの検出に使われるほか、パルス発振器(※)の一部としても使用されます。
 
※電気信号の一種であるパルスを出力する機器

液面レベル検出用静電容量形近接センサ 【E2K-L】

液面レベル検出用静電容量形近接センサ 【E2K-L】

パイプ・液体の色に影響を受けない液面レベルセンサです。
バイパス管取り付けタイプで、φ8~11mm、φ12~26mmと幅広いパイプ径に対応しています。
また、アンプ内蔵形で省スペースです。

商品情報
メーカー オムロン
シリーズ名
型番 仕様による
使用用途
種類 静電容量方式
センサ形状 溝型
ヘッド形状
検出対象 液体
検出距離
  • 11~20mm
  • 21~50mm
適用パイプ 外径φ8~11mm 肉厚1mm以下
外径φ12~26mm 肉厚1.5mm以下
寿命
使用周囲温度 使用時:0℃~+55℃
保存時:-10℃~+65℃(ただし、氷結・結露のないこと)
保護構造 IEC規格 IP66
出力 NPNオープンコレクタ
電源 DC12~24V リップル10%以下(DC10.8~30V)
適合
レビュー(☆) 4.5

液面レベル検出用静電容量形近接センサ 【E2K-L】の詳細はこちら

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近接センサの選び方

ここまでに数々の近接センサをご紹介してきましたが、これだけの製品のなかから即座に最適なものを選ぶのは、容易ではありません。
そこでここからは、近接センサを選ぶ際に重要となるポイントを紹介します。

検出距離

近接センサの性能でまず重視したいのが、検出距離の長さです。
 
どの種類の近接センサも、基本的には至近距離でないと対象物を検出できません。
ですが、数mmでも検出距離が長いものを使うことで、多少なりとも余裕をもって機器を設置できます。
ただし、検出の精度を高めたい場合には、検出距離が短い製品のほうが適している場合もあります。
 
こうしたポイントを検討する際は、カタログスペック上の検出距離だけではなく、実際の環境で使った場合にどう機能するかまで考慮できると理想的です。
対象物のサイズや通過する際のスピード、ベルトコンベアの凹凸など、環境的な要因によって実際の検出距離にはばらつきが生じるためです。
 
検出距離が適切な近接センサを選ぶためにも、使用環境を事前に明らかにしたうえで、可能であればサンプルを用いて実測を行いましょう。

動作原理

冒頭で説明した通り、動作原理が違えば検出可能な物質も変わります。
そのため、使用用途に合わせて最適な動作原理の近接センサを導入する必要があります。
 
もっとも一般的な誘導型は、堅牢な作りでありながらも、比較的低価格で手に入るのが強みです。
ただし検出できるのは金属のみであるうえに、周囲に検出対象物以外の金属があると検出距離が不安定になるため、使用用途はある程度限られます。
 
金属以外にもさまざまな物質を検知する必要があるなら、静電容量型を選ぶのが適当です。
ペットボトルやガラス製品の内側にある物体も検知可能なので、多種多様な用途で活躍してくれるでしょう。
また、対象物が磁性のあるものと決まっている場合は、低価格で導入できる磁気型が最適です。

サイズと形状

動作原理と合わせて、サイズや形状の分類でも近接センサを選別しましょう。
 
特に誘導型は、検出距離がセンサの直径の半分に比例するので、検出距離を長くしたい場合にはサイズの大きい製品を選ぶのが得策です。
 
また、先述した通りセンサの形状の違いによって取り付け方法も変わってきます。
環境次第で、取り付けられる形状や対応している取り付け方法は異なるので、この点も入念に検討しましょう。

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近接センサの寿命と故障のよくある原因

近接センサは非接触の機器であり、時間とともに劣化する部品がほとんどありません。
そのため製品寿命が非常に長いことが特長です。
 
ただし、これは外的な故障原因がない場合に限ります。
回路の不適切な配線や、ねじ止め・ビス止めの緩みなどがあれば、故障の原因となりますのでご注意ください。
 
また、近接センサは劣悪な環境にも比較的強いとされていますが、それでも定期的なメンテナンスを怠れば製品寿命は縮んでしまいます。
振動も苦手としており、機械が作動した際の振動や衝撃でセンサがズレることで、対象物を正常に検知できなくなるほか、接触を起こして破損する場合もあります。
 
近接センサを長期的かつ安全に使うためにも、定期的な保守点検を徹底したうえで、製品ごとの注意事項も必ず厳守してください。

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検出距離や動作原理を比較・検討して、最適な近接センサを選ぼう

今回は、おすすめの近接センサ11選を紹介しました。
 
非接触で物体の検知が可能な近接センサは、製造ラインの機械や工作機械をはじめ、さまざまな機械に組み込まれています。
ですが、どの近接センサも同じように使えるわけではなく、動作原理や形状の違いによって適した使用用途は異なります。
自社で使用する際の環境と照らし合わせたうえで、最適な製品を選びましょう。