コーナースミ部のRをきれいに仕上げる方法

【Question】

ポケットのコーナースミ部に微小Rを付けた加工を行う際に、工具がビビッてしまいます。コーナースミ部のRをきれいに仕上げるにはどうしたらいいでしょうか？

コーナースミ部のRを加工する際には、同サイズのスクエアエンドミルを使用すると、切れ刃の接触長が増大し、ビビリ等が発生するため、Rサイズの70～80％の刃径のスクエアエンドミルを選定することをお勧めします。

（例）コーナースミ部をR1に仕上げたい場合

スミRと同じ2φの刃径サイズの場合
切れ刃の接触長が増大し、ビビリ等が発生するため、仕上げ面粗度、工具寿命に悪影響を及ぼす。

（例）コーナースミ部をR1に仕上げたい場合

スミRの75％となる1.5φの刃径サイズの場合
接触長が切削ポイントとなる程、接触長が小さくなる切削であり、仕上げ面粗度と工具寿命の面で有利になる。

スミRの75％となる1.5φの刃径サイズの場合

更に、切削速度を高める、送り速度を落とす、保持具の最適な選択と最小限の工具突き出し量を確保するなどの対策も有効です。

■側面切削条件

被削材	機械構造用炭素鋼（S45C～S55C）		合金工具鋼（SKD、SUS、SCM）		調質鋼（35～40HRC）（HPM、NAK）		銅合金		アルミ合金
刃径 D	送り速度（mm/min）	回転速度（min^-1）	送り速度（mm/min）	回転速度（min^-1）	送り速度（mm/min）	回転速度（min^-1）	送り速度（mm/min）	回転速度（min^-1）	送り速度（mm/min）	回転速度（min^-1）
1・1.5	370	28,000	290	24,500	190	17,500	300	23,000	800	50,000
2・2.5	580	14,000	350	12,300	270	8,800	300	11,500	800	31,800
3・3.5	620	9,300	380	8,200	270	5,800	400	8,000	800	21,200
4・4.5	620	7,000	380	6,100	290	4,400	400	6,000	1,000	15,900
5・5.5	750	5,600	420	4,900	320	3,500	400	5,000	1,000	12,700
6・6.5	770	4,700	430	4,100	320	2,900	400	4,000	1,000	10,600
7・7.5	750	4,000	430	3,500	320	2,500	400	3,500	1,000	9,300
8・8.5	750	3,500	430	3,100	320	2,200	400	3,000	1,200	8,000
9・9.5	800	3,100	460	2,700	320	1,900	400	2,700	1,200	7,200
10	770	2,800	450	2,500	320	1,800	400	2,400	1,200	6,400
11	770	2,550	420	2,170	320	1,650	400	2,200	1,200	5,850
12	750	2,300	420	2,000	320	1,500	400	2,000	1,400	5,300
13	650	2,150	400	1,840	320	1,400	400	1,875	1,400	4,615
14	560	2,000	400	1,800	320	1,300	400	1,750	1,400	3,930
15	490	1,870	350	1,590	290	1,210	400	1,625	1,400	3,715
16	450	1,800	320	1,500	260	1,100	400	1,500	1,400	3,500
18	390	1,560	290	1,330	230	1,010	400	1,350	1,400	3,200
20	350	1,400	270	1,200	190	900	400	1,200	1,400	2,900
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Rd	≦0.05D						≦0.2D