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ファイバーセンサのトラブル対策|折れ・誤検知・感度低下の解決法

ファイバーセンサの不具合は、症状から原因を絞り込むと解決が早まります。該当する症状を選んでください。特定できない場合は診断フローへ。

このページの目次

交換品・代替品をすぐ探す(仕様から絞り込み)

まず確認:トラブル診断フロー(症状別チェックリスト)

症状が特定できない場合は、以下を上から順にチェックしてください。原因を素早く絞り込めます。

症状1:ワークが来ても検知しない(常時OFF状態)

  • アンプの電源ランプが点灯しているか確認する
  • アンプの受光量表示がゼロまたは極端に低い値でないか確認する(→ゼロなら断線・先端汚れなどを疑う)
  • ファイバ先端の汚れ(粉塵・油膜・水滴)を確認・清掃する
  • ファイバの配線経路に折れ・潰れがないか確認する
  • ファイバがファイバアンプの奥まで正しく挿入されているか確認する
  • しきい値がワーク有り時の受光量を上回っていないか確認する(→ティーチング実施)
  • ワークが検出距離内にあるか確認する

症状2:ワークがないのに検知する(常時ONまたは誤検知)

  • 外乱光(照明・日光)がファイバ先端に直接入射していないか確認する
  • 投光ファイバからの光が受光ファイバに直接回り込んでいないか確認する(遮光板を仮設置して改善するか確認)
  • ワーク有り/無しの受光量差に対して、しきい値が適切に設定されているか確認する(→ティーチング実施)

症状3:断続的に誤検知する(チャタリング)

  • ファイバヘッドが振動で位置ずれしていないか確認・再固定する
  • 光沢ムラ・色ムラ・姿勢ばらつきが受光量変動の原因になっていないか確認する
  • 外乱光が間欠的に入射するタイミングと誤検知のタイミングが一致しないか確認する
  • 原因対策後、必要に応じてON/OFFディレイタイマで出力を安定化する

症状4:透明体・光沢体が検知できない

  • 現在の検出方式(拡散反射型など)が透明体に適しているか確認する
  • 透明体には、透明体検出用の回帰反射型への変更を検討する
  • ガラスなどであれば限定反射型ファイバーセンサへの変更を検討する
  • 光沢体では、偏光タイプへの変更などを検討する

症状5:経年的に感度が低下してきた

  • アンプの受光量表示が初期値(稼働開始時の値)と比較して大幅に低下していないか確認する
  • ファイバ先端を清掃しても受光量が回復しない場合はファイバの経年劣化を疑う
  • ファイバを新品に交換して受光量が回復するか確認する
  • アンプのLED輝度低下の場合はアンプユニットの寿命を確認する(LEDの定格寿命)

1. ファイバが折れた・断線した(最小曲げ半径・挟み込み・屈曲)

折れ・断線は配線時の最小曲げ半径超過と挟み込み・繰り返し屈曲が主因になることが多いです。配線経路の見直しとクランプ固定で再発を防ぎます。

折れ・断線の主な原因

以下の原因が代表的です。

原因 詳細
最小曲げ半径の超過 配線時またはケーブルクランプ位置の誤りにより、規定の最小曲げ半径を下回る曲げが加わる
挟み込み・踏み付け 配線経路にカバーや機械可動部との干渉があり、ファイバが圧潰される
繰り返し屈曲 可動部への配線で耐屈曲仕様ではないファイバを使用し、疲労折れが発生
ガラスファイバの衝撃 ガラスファイバは落下・衝撃に弱く、取扱い時の衝撃で内部断線することがある

対策手順

1. 最小曲げ半径の確認・再配線

ファイバの仕様書で最小曲げ半径を確認し、配線経路全体を見直します。プラスチックファイバは1~10mm程度、ガラスファイバは10~30mm程度が目安ですが、製品ごとに異なるため必ず仕様書を参照してください。曲がりの強い箇所ではファイバを緩くループさせて余裕を持たせます。

2. 固定クランプの使用

ファイバケーブルが振動・揺動しないよう、適切な位置でクランプし、振動・たわみによる位置ずれと応力集中を防止します。クランプは締め付けすぎに注意し、ファイバを潰さない専用クランプを使用します。

3. 断線検出機能の活用

断線検出(ファイバ断検出)機能を持つアンプを選定しておくと、断線発生時に機種によってはアラーム出力や表示で異常を確認できます。断線箇所の特定にはアンプの受光量表示を参照し、受光量がゼロまたは極端に低下していれば断線を疑います。

2. 感度が低下した・検知しない(先端汚れ・経年劣化・しきい値)

感度低下は先端面の汚れ・ファイバの経年劣化・しきい値の不適合の順で切り分けます。まず先端清掃と受光量表示の確認から始めてください。

先端レンズ・先端面の汚れ

ファイバヘッド先端は光が入出射する部分であり、粉塵・油・水滴が付着すると受光量が大幅に低下します。

清掃手順

手順 内容
1. 電源オフ 設備の電源を切り、センサを停止させる
2. 先端の目視確認 先端面を目視・ルーペで確認し、汚れの種類(粉塵・油膜・水滴)を特定する
3. 乾拭き まず柔らかい綿棒または繊維くずの出ないクリーニングワイプで乾拭き
4. 溶剤拭き(油汚れ) プラスチックファイバは溶剤耐性が異なるため、清掃前にメーカー仕様書で耐薬品性を確認すること
5. 清掃後の確認 電源を入れてアンプの受光量表示が清掃前より改善されたか確認する

ファイバの経年劣化

プラスチックファイバは紫外線・有機溶剤・油分の長期曝露によって透過率が低下する場合があります。アンプの受光量表示が初期値より大幅に低下している場合は、ファイバーの経年劣化が1つの要因として挙げられます。ファイバを新品と交換し、受光量が回復するかで判断します。

感度(しきい値)の再設定・ティーチング

ワーク材質変更・環境変化(温度・湿度)・設備レイアウト変更の後には感度が最適ではなくなる場合があります。アンプのワンタッチティーチングでワーク有り・無しを再登録し、現状に合わせたしきい値に更新します。ティーチング後は受光量マージンが十分か(ワーク有り・無しの受光量差が大きいか)を確認してください。

3. 誤検知する・光が回り込む(外乱光・迷光)

誤検知は光の回り込みと外乱光が主因です。遮光対策とアンプ設定の見直しで安定させます。

光の回り込みの原因と対策

光の回り込みとは、投光ファイバから出た光が、意図しない経路を経て受光ファイバに入り込んでしまう現象です。

原因 対策
背景や治具からの反射光を受光している ファイバの取付位置や角度を調整し、必要に応じて遮光板を設ける
反射体(金属壁・治具)による迷光 反射面との位置関係を見直す。必要に応じて取付面を無光沢の黒色・暗色にする

外乱光の影響と対策

蛍光灯・インバーター照明・溶接スパーク・太陽光などの外乱光が受光ファイバに入ると、ワーク有無に関わらず受光量が変動して誤検知が発生します。

外乱光の確認手順:ワークなしで受光量が不安定に変動する、または動作表示灯が点滅する場合は外乱光の影響を疑います。投光停止機能を備えた機種では、投光をオフにした状態で受光量表示が変動する場合、その変動は点滅・変調系の外乱光(インバーター照明・蛍光灯等)によるものである可能性が高いです(機種の対応機能はメーカー仕様書で確認してください)。

対策 内容
シールドカバーの装着 ファイバ先端に筒状の遮光シールドを装着し、横方向からの外乱光を遮断する
ファイバ向きの変更 外乱光源と反対方向にファイバ先端を向ける

4. 透明体・光沢体が検知できない(回帰反射・限定反射・偏光)

透明体・光沢体が検知できない原因は拡散反射型では反射光が得られないためです。透明体検出用の回帰反射型・限定反射型・偏光フィルタ付き回帰反射型への変更で対処します。

透明体・光沢体で検知できない原因

透明フィルム・ガラス基板・透明容器は光を透過または鏡面反射するため、拡散反射型ファイバーセンサでは反射光をほとんど受光できず、検知できないことがあります。光沢体(金属面・鏡面加工品)も正反射が強く、拡散反射型では受光量が不安定になります。

透明体の対策

透明フィルムや透明容器の検出には、透明体検出用の回帰反射型への変更を検討します。回帰反射型は検出物体を光が往復して通過するため、透明体でも受光量の変化を得やすくなります。ガラス基板などでは、表面の正反射光を利用する限定反射型も候補になります。

光沢体の対策

鏡面・金属面などの光沢体では、ワーク表面からの正反射光による誤検出を抑えるため、偏光フィルタを備えた回帰反射型への変更を検討します。偏光フィルタと回帰反射板の特性を利用し、鏡面・光沢面からの正反射光の影響を抑えて検出します。

ワーク 推奨方式 理由
透明フィルム・ガラス 透明体検出用の回帰反射型(ガラス基板は限定反射型も候補) 透明フィルムは回帰反射型で受光量の変化を得やすく、ガラス基板は限定反射型で表面の正反射光を捉えて検出できる
鏡面・金属光沢 偏光フィルタ付き回帰反射型 ワーク表面からの正反射光による誤検出を抑える

よくある質問

ファイバーセンサがワークを検知しない(常時OFF)主な原因は?

ファイバ先端の汚れ・ファイバの折れや断線・しきい値設定のずれが主因です。アンプの受光量表示がゼロまたは極端に低ければ断線や先端汚れなどを疑い、先端清掃と配線経路の確認、ワンタッチティーチングによるしきい値の再設定を行います。

ワークがないのに検知してしまう(誤検知)原因と対策は?

外乱光の入射・投光から受光への光の回り込み・しきい値のずれが主な原因です。遮光シールドや遮光板の設置、ファイバ向きの変更、ティーチングによるしきい値再設定で対処します。

透明フィルムやガラスなどの透明体が検知できないときはどうしますか?

拡散反射型では十分な受光量差が得られず、検知が困難な場合があります。透明フィルムでは透明体検出用の回帰反射型への変更を検討します。ガラスでは、表面の正反射光を利用する限定反射型も候補になります。鏡面・金属光沢面では、偏光フィルタ付き回帰反射型を検討します。

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