無給油ブッシュ
- 無給油ブッシュを組み立てる際、ハウジングに固定して使用する。固定方法は主に2種類ある。 表1.無給油ブッシュ 固定方法
- 無給油ブッシュにモーメント荷重をかけて使用してはならない。無給油ブッシュに加える荷重は軸受け面に対し並進力のみである。無給油ブッシュにモーメント荷重をかけた場合、無給油ブッシュと軸と接触する端部に過大な力が加わることになる。この部分が接触状態となり接触面積が極端に小さくなった結果、モーメント荷重が加わり、発生する応力が許容の値を超えてかじり現象が発生、焼き付きが起きることになる。この一連のメカニズムは定性的には説明できるが、定量的に示すことは難しい。 図1は無給油ブッシュのモーメント力が加わった図を示している。 図1.無給油ブッシュとモーメント力の力学
- 実際に無給油ブッシュが身の回りのどのような分野でどのような機械に使用されているのか、表1で使用環境別に使用されている無給油ブッシュについてその分野、使用部などを紹介する。 表1.無給油ブッシュの使用分野や使用時の条件・ポイント
- 直線運動をする際にも摩擦は発生する。その摩擦を低減するための機械装置があり、その装置で精密な位置決めをするときに使われるのが主に転がり摩擦を利用した直動機構部品である。(直動とは、直線運動のこと。まっすぐに直線運動をするときの、摩擦を低減させる機械装置の位置決め機構に欠かせない機械要素部品が直動部品である)無給油ブッシュは、直動機構部品としても使われる滑り摩擦を利用した案内部品である。以下に、無給油ブッシュとその他の機構部品との違いについて説明する。 表1.各種直動機構部品の違い
- 無給油ブッシュとは「無給油」あるいは「給油回数を少なくできる」すべり軸受である。無給油ブッシュの特徴と歴史を絡めて紹介する。