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リニアブッシュとは

構造・各社呼び名

リニアブッシュの構造

  • リニアブッシュは転がり案内の直動機構です。
    リニアシャフトと組み合わせて使用され、鋼球の転がりを利用して無限直線運動をします。(無限直線運動:シャフトが続く限り直線運動が可能ということ)
  • 無給油ブッシュなどのすべり案内の軸受に比べ、低摩擦かつ高精度な直線運動が得られます。

各社呼び名

MISUMITHKNBIKOオザック精工NTN
リニアブッシュリニアブッシュスライドブッシュリニアブッシングリニアベアリングリニアボール軸受

リニアブッシュの種類と特長

種類特長
ストレートタイプリニアブッシュで最も一般的な規格
フランジタイプ取付用フランジをねじ止めできるため
組付けが便利な規格
ハウジングタイプアルミの外筒にリニアブッシュを内蔵しており、
部品点数・加工工数削減が可能
すきま調整タイプ
解放タイプ
外筒にシャフト方向のすり割りがあり、ハウジングで締め付ける
ことによりシャフトとの隙間を調整し予圧状態にすることが可能
(調整不可能なタイプもあります)

各種直動機構との特性比較(早見表)

 リニアブッシュ無給油ブッシュミニチュアボールガイドボールスプラインリニアガイド
製品

LMU10

MPBZ10-10

BGZ10-100-30-20

BSSM10-150

SEB20-160

コスト
摩擦抵抗
(シール抵抗)

(シール抵抗)

(シール抵抗)
耐荷重性
精度
回転運動-(※)

◎リニアブッシュ・無給油ブッシュ・ミニチュアボールガイド・ボールスプラインは内径dr10、リニアガイドはブロック高さH20タイプを用いて比較
 (リニアガイドはリニアガイドブロック高さと、リニアブッシュ内径dr10をハウジング組付時のハウジング高さが同じとなる規格で比較)

◎リニアブッシュ・ボールスプライン・リニアガイドはシール部分の摩擦抵抗有り。ミニチュアボールガイドはシールないため、摩擦抵抗無し

※ボールスプラインの回転運動は、回転トルクの伝達を行いながら直動運動をさせることが可能

部品ごとの性能比較の詳細版はこちらから

  • リニアブッシュと無給油ブッシュの違い
  • リニアブッシュとボールスプライン・ミニチュアボールガイドとの違い
  • リニアブッシュとリニアガイドとの違い

リニアブッシュと無給油ブッシュの違い

リニアブッシュ
保持器と軸との間にボールがあり、
転がり運動によって作動します。
転がり案内

ボールが摺動するのですきまなく、軽く動作する。
 

リニアブッシュはこちらの方式です
無給油ブッシュ
すべり摩擦だけが生ずる軸受であり、一般的には軸を面で支持し、その面と軸とが相対的にすべり運動をします。
すべり案内

すきまがあるので、ガタが生じる。すきまをなくすと、
動かなくなる。

無給油ブッシュはこちらの方式です

リニアブッシュとボールスプライン・ミニチュアボールガイドとの違い

軸を用いた直動機構の模式図

リニアブッシュ
ボールはブッシュに直線状に配列されており、
ボールと軸は点接触で摺動します。
リニアブッシュ
ボールスプライン
ボールがスプライン軸の溝の上を転動するため、
ボールと軸の接触面積が大きく、回転方向へのずれもありません。
ボールスプライン
ミニチュアボールガイド
ボールがブッシュに千鳥状に配列されています。
リニアブッシュよりガタつきを小さくすることができます。
ミニチュアボールガイド

リニアブッシュとリニアガイドとの違い

リニアブッシュ
ボールがシャフトと点で接触
転動溝がないため、接触面積が狭く、許容荷重が小さくなります。
そのため、荷重を受けながらの運動には不向きです。
リニアガイド
ボールがレールと面で接触
ボールの転がる転動溝があり、接触面積が広いため、許容荷重が大きくなります。そのため、荷重を受けながら運動させることが可能です。