支援団体インタビュー

2013年度

北海道大学

北海道大学フォーミュラチーム

【インタビューに答えてくれた方々】

近藤 光彦さん (工学部・機械知能工学科、プロジェクトリーダー)
黒田 啓介さん (工学部・機械知能工学科、前年度リーダー)
宮下 修一さん (工学部・機械知能工学科、テクニカル・ディレクター)

北海道大学 北海道大学フォーミュラチーム

チーム紹介・マシンの特徴

近藤光彦さん
近藤光彦さん

ミスミ:プロジェクトリーダーの近藤さん、まずはチームの紹介をお願いします。
近藤さん:私達のチームは、2年生2人、3年生1人、4年生3人、修士1年2人、修士2年3人、研究生1人の合計12人で活動しています。学生フォーミュラの製作、及び大会参加を目的として活動しています。マシンは緑を基調としたグリーンカラーが特徴です。昨年度の成績は26位でしたが、今年の大会は優勝を目指して、日々取り組んでいます。

ミスミ:役割分担を教えてください。
近藤さん:チーム内の役割分担は、マシンの骨組みを作るシャシー班、エンジン周りを担当するパワートレイン班、エアロを作成するカウル班、資金繰りや各種手続きを担当するマネージメント班の4つに分かれています。

ミスミ:マシンの特徴を教えて下さい。
近藤さん:マシンコンセプトは「Synchronize」です。これは人と車が一体となって走行できることを目指し、フォーミュラカーの高い運動性能と、車両を思いのままに操作する楽しさを体感出来る車両を製作しました。カラーは北大の学校色であるグリーンを使用し、美しいカウルを目指しました。シャシー構造の高剛性化、MTレバーシフトの搭載、ドライビングポジションの最適化など、コンセプトに基づいた操作性の向上を図りました。また、コクピットスペースの拡大、燃料システムの単純化、外装式ダンパー・減衰調整ダイヤルによって整備性も良いマシンとなっています。

車両組付けの様子
車両組付けの様子

テスト走行の様子
テスト走行の様子

テスト走行の様子
テスト走行の様子

前回大会への取り組み

ミスミ:前回の大会で工夫した点を教えてください。また苦労した点はありましたか?
近藤さん:前年度は車両の設計を初めて任され、多くの先輩方にアドバイスを頂きながら何とか役割を果たすことができました。設計段階では四苦八苦し、ドライバーの乗りやすいマシンを目指しました。操作系統の設計・製作は、ドライバーとの情報交換が重要であり、ドライバーの感じたことを、どう部品に反映させていくかが大変でした。また、大会ではドライバーを担当しましたが、思うような結果を残すことができず、大変残念な思いをしたので、今年度こそは良い結果を残せるように頑張ります。

黒田啓介さん
黒田啓介さん

ミスミ:黒田さんはいかがですか?
黒田さん:今年度、チーム初のフレーム製作に取り組みました。治具の設計などのノウハウがない中で、実現するのに大変苦労しました。しかし、フレーム専用の治具を用いて製作を行うことによって、そこそこの精度があり、かつ短時間での製作が可能となりました。次年度の車両製作では、今年度得たコストや時間等のデータを製作スケジュールに生かし、効率的な作業ができるように取り組んで行きたいと思います。

宮下修一さん
宮下修一さん

ミスミ:宮下さんはいかがですか?
宮下さん:大会直前のテスト走行時に駆動系部品を破損してしまい、大会直前期の走り込みができませんでした。その為、大会では練習不足もあり、良い結果が出せず残念でした。工夫したことは、吸排気系や冷却系部品において、これまでの設計コンセプトをゼロから見直し設計を行ったことです。通常は前年度を改善することが多いのですが、まっさらな状態からの設計はとてもやりがいがありました。

ミスミ:前回の大会は統括するとどのような大会でしたか?
近藤さん:今年度成績が伸ばせなかった大きな原因の1つに、車両製作の遅れが挙げられます。なぜ車両の製作が遅れてしまったのか、ということを分析しますと、人数不足・技術不足・能動的に動けるメンバーが足りないなどの問題点が浮上してきました。このように大会に向けて活動してきた1年間を振り返り原因を分析していくと、「後輩、新入生の育成の体制が整っていない」、「リーダー陣によるチェック体制が不十分」、「目標、日程等の明確化、可視化が足りない」ことが反省点です。この3点をクリアすることができれば、もっと競争力のあるチームになることができると思います。

今後の目標

ミスミ:最後に、今後の目標について教えてください。
近藤さん:昨年度は目標順位に届かず大変悔しい思いをしましたが、それを糧として今年度は総合優勝を目指し頑張ります。チームメンバーの中には車好きは勿論いますが、メンバーの多くはものづくりが好きで活動を続けています。社会に出ても、ものづくりの第一線で活躍できる力をつけるべく、活動を続けていきたいです。