トーチ株式会社
MISUMI FRAMESで
30分で設計可能に
ロボティクス技術を活用したソリューションを行うトーチ株式会社(東京都江東区)。同社では周辺設備の設計にMISUMI FRAMESを導入。 従来の設計の手間とミスを削減できたとお喜びの声をいただいております。
設計変更発生時の発注ミスが課題
− まず事業内容について教えてください
窪山 私たちはロボットでお客さまの研究開発現場に対して自動化を推進する事業を行っています。ロボットはこれまで安全柵が必須で、主に生産現場で導入されてきましたが、条件次第では柵がなくても使える協働ロボットが普及し、使用場面が広がりました。そこで、自動化できていない研究開発現場にターゲットを絞り、費用対効果の高いロボットの使い方を提案するところから一緒に自動化を進めています。
− ミスミのアルミフレームはよく利用していましたか?
窪山 ミスミのアルミフレームは以前から利用していました。自社で切断を定常的に行うのは難しく、ミスミで任意の長さにカットして送っていただける点が助かっていました。今はFRAMESを使って事前に必要な長さを算出し、その寸法のアルミフレームを手配できるので非常に役に立っています。
− インストールしたきっかけは?
窪山 FRAMESは社内の別の担当者から教えてもらい、使い始めました。当時はまだ今の事業にフォーカスしておらず、CADのライセンスもない状態でしたが簡単な筐体であればFRAMESで設計できるということで利用していました。
− FRAMESをインストールする前はどのように設計していましたか?
窪山 CADでの筐体設計は、使用するアルミフレームを決め、ミスミサイトからデータをダウンロードして配置した後に、ブラケットが必要な箇所と個数を考える必要があります。途中でフレームの種類を変更したい場合、データのダウンロードからやり直さないといけないなど、本当に手間が掛かっておりました。そのため、設計途中でどこまでカート追加したかなどがわからなくなることもあり、ミスが一番発生しやすい発注時の確認に時間をかけていました。
ビジュアルでわかり、手配まで時間短縮
− インストールしてから操作に慣れるまでに時間はかかりましたか?
窪山 CADソフト自体は使ったことがあり、扱っているCADに合わせたマウスの操作設定ができるので、抵抗感もなく、1時間程度でちょっとした筐体を作れるようになりました。ただ、側面が溝なしのフレームに変える際、溝の向きの変え方など試行錯誤は必要です。数回やれば法則を把握できたのでそこは大丈夫だと思います。
− FRAMESを使うことで、手配まではどのように変わりましたか?
窪山 FRAMESを使うとどこに溝がないかがビジュアルでわかるうえに、部品表で型番と数量を確認できるので、設計から手配までの期間が短くなり非常に助かっています。以前は設計してから手配までは、おおよそ一日ぐらいかけてチェックしていました。それがFRAMESでは実質1時間弱で手配まで持っていけて、作業時間がかなり減りました。
− FRAMESとCADを併用すると、CADだけでの設計より手間がかかるのでは?
窪山 CADだけで設計するために選定する際、型番だけではどのアルミフレームなのかがわかりません。種類が非常に多いので、軽量なアルミフレームはどれか、溝があるのかないのか、などがわからず非常に時間がかかります。その時間ロスやミスの可能性と、FRAMESでエクスポートして発注する時の手間を考えると、CADだけでなく絶対にFRAMESも使います。
機構の一部も個別にデザイン、設計
− 架台設計の他にFRAMESを活用していますか?
窪山 架台とは別に、架台に載せる機構の一部を個別に設計しています。実はフレーム自体は四角形の部分だけで、その上に三軸のロボットを支えるフレームやロボットが持つグリッパーを置く場所などを個別にFRAMESで設計して組み込んでいます。
− FRAMESで一番おすすめできるポイントはなんですか?
窪山 設計してから手配するまでシームレスに繋がるのが一番いいと思っています。特に溝なしなどの少し特殊なものを使い始めると、その型番の確認や追加工の確認などが必要になってきます。FRAMESを使えば入力のミスを防げて、デザインしたものをそのまま手配に回せます。